顔面神経麻痺

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ブラジリエ  ポン デ ザール 
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最近立て続けに顔面神経麻痺の患者さんが来院されました。
一概に顔面神経麻痺といっても原因はいろいろです。
まずは、ある施設での頻度別の分類をお示しします。

a) ベル麻痺 ・・・・・・・ 71%    
b) ハント症候群 ・・・11%
c) 外傷 ・・・・・・・・・・ 9%
d) 耳性 ・・・・・・・・・・ 4%
e) その他 ・・・・・・・・・ 3%
f) 不明  ・・・・・・・・・・ 2%

これで分かるのは多くがベル麻痺です。
このベル麻痺という名前は「ベル」という名の研究者が最初に
記載したことからつけられたものです。
原因不明のため特発性顔面麻痺とも言われています。
男女差や年齢に関係なく顔の片側に運動麻痺が起こるのが特徴です。
症状は額にシワを寄せられない、目を閉じられない(角膜を傷めることがあります)、
口角が下がってよだれが流れる、麺類をすすれないなどがあります。
麻痺した側の耳痛、めまい、聴覚過敏や味覚障害を合併することもあります。
最近このベル麻痺の原因として単純ヘルペスウイルスの再活性化が注目されています。
つまり原因不明といいましたがウイルスが関係している可能性があるのです。
過去に感染した単純ヘルペスウイルスが神経に潜伏・休眠していたものが何らかの
原因で再活性化するために発症します。
経過としては約5%は難治化しますが、6割は数ヶ月で軽快し、最終的に9割
以上は治るといわれています。

末梢性顔面神経麻痺(特にベル麻痺・ハント症候群)の時に絶対に
やってはいけないこと

末梢性顔面神経麻痺という病名でも、神経の障害が軽度の患者さんはリハビリを
しなくても良くなります。
神経の障害が高度の患者さんでは、回復の過程で 後遺症が少なからず生じます。
神経の障害の程度は、麻痺が生じてから 1週間以降に電気生理学的検査を行うと
判定することができます。
神経の障害が高度な患者さんの場合、絶対にやってはいけないことですが、
電気刺激・低周波などで無理に動かすこと、顔に力を入れて動かす訓練を
やりすぎることです。
実はリハビリ科のある大きな病院であっても、低周波刺激が顔面神経麻痺
の後遺症を起こりやすくすることが知られていない場合もあるのです。
病院で勧められても、低周波刺激によるリハビリだけは受けないように
してください。
また、自分で顔を動かす訓練も強くやりすぎるとよくありません。
目をつぶる動きをするときは頬や口の周りが動かない程度に軽く動かすこと、
食事の時や話す時など口を動かすときは目をなるべく閉じないように
見開くような感じの方がよいと思われます。
顔面神経麻痺は早期診断・早期治療が大原則ですので、早期受診を勧めします。
特に水疱瘡のウイルスで起こるハント症候群の場合は発症後3-4日以内に
抗ウイルス剤を投与するのが最善の治療法ですので、耳やその周囲に痛みを
伴う水疱(みずぶくれ)や痂皮(かさぶた)が生じている患者さんでは1日でも
早く耳鼻咽喉科を受診してください。http://www.ne.jp/asahi/hokudai/oto/sub15.html
(患者さん向けサイトですが非常に詳しく説明されています。
一部変更させていただいて掲載させていただきました。)


末梢性顔面神経麻痺
末梢性顔面神経麻痺の患者さんのためのホームページ
http://www.ne.jp/asahi/hokudai/oto/
顔面神経麻痺(ベル麻痺)
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10880500.html
顔面神経麻痺
http://www5b.biglobe.ne.jp/~kokan/ganmen.htm

以下は専門的になります。
ベル麻痺の最近の知見   
http://intmed.exblog.jp/970572/

ベル麻痺急性治療プレドニゾロンは有効だがアシクロビル有効のエビデンス無し
http://intmed.exblog.jp/d2007-10-18


医療専門のブログは別にあります。
井蛙内科開業医/診療録http://wellfrog.exblog.jp/
葦の髄から循環器の世界をのぞくhttp://blog.m3.com/reed/200708