今110歳まで生きられる! 脳と心で楽しむ食生活 その8

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昨日に引き続き家森幸男先生の本からの紹介です。


「今110歳まで生きられる!  
脳と心で楽しむ食生活」 家森幸男 著  生活人新書  
日本放送出版協会 発行


興味を持たれた方は是非、本でお読みください。
素晴らしい本です。


証明されたタウリン効果


空気の薄いなかを苦労して登って検診した結果、血圧がやや高いとわかった人たちに、
タウリンを2か月飲んでほしいとお願いしました。
対象として選んだのは血圧が200を超えるような人ではなく、せいぜい170から
180くらいの人たち11人です。
そのわけは、血圧の危険な状態にある方にタウリンを入れた食事をお願いして、万が一、
亡くなってしまったら、タウリンのせいだと誤解されてしまうかもしれないからです。
飲み方としては、主にお茶の中に毎食1グラム、1日3グラムのタウリンを入れて
もらいました。
何の味もなく、魚の形もしていませんから、チベット仏教のお坊さんも熱心に協力
してくれました。
そして2か月後、得られたデータは私たちの考えを証明するものでした。
タウリンをとる前の血圧は平均して上が153、下が94だったのが、摂取後には
上が139、下が85と、協力していただいた方全員の高血圧が治ったのです。
一日3グラムのタウリンをとるには、魚なら100グラム食べれば十分です。
日本人なら毎日でも食べられる量です。
こうして、厳しい環境で短命にならざるをえない食生活を送っている人たちも、
魚のタウリンをほんのわずかとることで、血圧を下げ、脳卒中や心臓死を予防できる
ことが証明されました。
そして、その後の世界調査で、タウリン摂取量が多い人は、肥満度・血圧・血清
コレステロールが明らかに低いことも確かめられました。
前述の心拍数も低く心臓死も少ないこととあわせて、これらの生活習慣病のリスクの
低いことが、魚を常食とする人々の長寿を支えているといえます。
この結果は、私たちの調査が、長寿の秘密を解き明かすという意味で、大きく一歩
前進したことを意味するものでもあったのです。

魚介類のタウリンとは何か(1)
http://www.n-bf.co.jp/tdiary/?date=20051122
魚介類のタウリンとは何か(2)
http://www.n-bf.co.jp/tdiary/?date=20051124
イカ、タコ、貝類はタウリンが多いから心配ない(1)
http://www.n-bf.co.jp/tdiary/?date=20051125
イカ、タコ、貝類はタウリンが多いから心配ない(2)
http://www.n-bf.co.jp/tdiary/?date=20051128




<コメント>
これでチベット編はおわりです。
チベットは長寿国ではありませんが、反面教師的にとりあげられています。
次回は中国の大豆、イソフラボンです。

<こんなニュースがありました>
10月30日に「モナリザの眉毛」という題で、ダビンチの絵画を紹介させて
いただきました。

同じく彼の有名な「最後の晩餐」についてのニュースが話題になっています。


「最後の晩餐」 160億画素の超高解像度でネット公開

ルネッサンス時代の代表的芸術家であるレオナルド・ダ・ヴィンチの、イエス
12弟子が共に食事をする場面を描いたの名画「最後の晩餐」が27日から、
160億画素という超高解像度でネット公開されることになった。イタリアの
デジタル画像処理会社「HAL9000」が、ニコンや米AMDなどの技術協力
を得て実現させたという。

現在、通常のデジタルカメラの最高画素はほぼ1000万画素であるため、
今回公開された「最後の晩餐」はその1600倍の鮮明さとなる。年間30万人
が鑑賞に訪れ、鑑賞時間は15分と限られている同画であるが、「Haltadefinizione」
と名付けられた同プロジェクトによって、インターネット回線につながっていれ
さえすれば世界中のどこからでも無料で鑑賞出来ることになる。

15世紀にミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の食堂の壁に描かれた
「最後の晩餐」は、1977~99年にかけて20年以上に渡る大修復作業が行われ、
1980年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されている。
この名画をデジタル画像として保存し、かつ世界へ広く公開しようと、伊文化財
保護局文化庁長官や、ミラノの地形保存局代表者らと今年初めに行われた話し合い
によって、同プロジェクトが始まった。

撮影は今年5月7日に、ニコンの「D2Xs」を用いて行われ、実に1677枚の
デジタル画像が撮られた。
それらを合成した画像は161億1803万5591画素(17万2181×
9万3611画素)という超高解像度。見たい場所をクローズアップし、最高1平方
ミリメートルのレベルで鑑賞できる。

サイトでは「最後の晩餐」の他に、ガウデンツィオ・フェッラーリの描いた
「キリストの一生」(86億画素)、アンドレア・ポッツォの「サン・ティニャー
ツィオ聖堂」(98億画素)なども公開されている。
「最後の晩餐」はイタリア語、英語、日本語で公開されており、撮影風景も見る
ことが出来きる。

160億画素で再現された超高解像度の「最後の晩餐」は、
サイト「Haltadefinizione」まで。


<スポーツニュース>
11月1日ドラゴンズが日本一になりました。

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