滑膜性骨軟骨腫症

滑膜に多発結節影の軟骨性腫瘤が形成される比較的まれな疾患。
骨化を来たすこともあり、しばしば滑膜から分岐して関節内遊離体を形成する。
結節の数は様々で、大きさは1mm〜3cm程度である。
膝関節、股関節、肘関節、肩関節に多くみられる。
まれに腱鞘や滑液包など関節外の滑膜組織から発生するものもある。

単純写真、CT
石灰化または骨化した遊離体が描出され、骨侵食像を認めることもある。
石灰化は点状〜斑点状を示す。
骨化の典型的なものは内部に骨髄形成を伴うリング状の形態を示すことが多い。
5〜30%の症例では石灰化や骨化がみられず、単純写真での診断が困難なこともある。CTは微小な石灰化の描出にすぐれる。

MRI
軟骨性結節はT1強調像で低信号、T2強調像で高信号を示す分葉状病変として認められる。
石灰化領域はT1強調像、T2強調像ともに低信号を示す。
造影では辺縁、または内部に隔壁状の増強効果がみられ、軟骨性腫瘤に特徴的である。肥厚した滑膜が造影されることもある。
骨化した病変は辺縁が低信号となり、内部の骨髄がT1強調像、T2強調像ともに高信号として描出される。

二次性滑膜性骨軟骨腫症
滑膜性骨軟骨腫症は原因不明だもの(原発性)の他に様々な関節疾患(変形性関節症、関節リウマチ、骨壊死、離断性骨軟骨炎など)に伴うことがある。
このような二次性滑膜性骨軟骨腫症では、原発性に比べて軟骨遊離体の数が少なく、大小のばらつきがあることが多い。

<参考および引用>
滑膜性骨軟骨腫症
http://ys-db.com/html/modules/pico/index.php?content_id=491

股関節に発症した 滑膜性骨軟骨腫症を 関節鏡(内視鏡)で撃滅 ... - ブログ
http://blog.livedoor.jp/soshi_sports/archives/1184367.html