「高濃度乳房」

乳がん見つかりにくいタイプの女性、実態調査へ
乳がん検診でがんが見つかりにくい「高濃度乳房」について
 厚生労働省は、初の大規模な実態調査を始める。
 近く研究班を設置し、高濃度と判定された女性に通知する体
 制を整備。
 乳がんの見落としを減らすことにつなげる。

乳がんは、女性がかかるがんで最も多い。
 国は40歳以上の女性に2年に1度、マンモグラフィー(乳 房エックス線撮影)検査の受診を推奨し、自治体ごと
 に検診が行われている。

・母乳を作る乳腺が張り巡らされた乳房は、乳腺密度が高い順
 に4段階に分類される。
 最も高いのが「高濃度」で次が「不均一高濃度」。
 高いほど画像に白く写り、同じく白く写るがんを見つけにく
 い。
 一部の自治体のデータから日本女性の4割は高濃度との推計
 がある。
 また、高濃度乳房は乳がんになりやすいとの指摘もあるが、
 正確な実態は分かっていない。
 
・実態調査では、自治体ごとの乳がん検診結果を分析し、高濃
 度乳房の割合や地域差も調べる。
 また、高濃度乳房の判定基準が一定ではないため、基準を明
 確にする方針だ。
 
・検診結果について現行の国の指針は、「異常なし」か「要精
 密検査」のいずれかを通知するよう定める。
 乳房のタイプを通知するかは自治体任せだ。
 厚労省が今年3月に実施した調査によると、1700市区
 町村のうち本人に乳房のタイプを通知しているのは230自
 治体、通知予定があるのは115自治体だった。
 通知しているうち、高濃度乳房でも異常を見つけやすい超音
 波検査を勧めるなどの対応を決めているのは半数の115自
 治体だった。

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2017.8.24