がん検診は質の確保が重要

がん検診、質の確保を前提に
がん検診の効果を高めるには、決められた手順通りに質の高い検査を行うことが欠かせない。
 
厚労省は、公的な検診を担う自治体にきちんとした検査を実施してもらうよう「精度管理」の徹底を呼びかけている。
 
過去の受診歴や精密検査の結果など個人情報の把握に加え、医療機関への委託のやり方などにも注文を付け、評価と改善を求めてい
る。
ただ、すべての検査が手順通りに行われているわけではない。
 
国立がん研究センターは、2015年度の全国の実態を調べた。
検診を委託した医療機関に対し、エックス線検査の結果を医師2人が判定することや、薬剤の濃度などを文書で指定していた市区町村は約4割。
指示通りに検査が行われたことを確認した市区町村は約3割にとどまった。
 
多くの自治体は、委託先と長年の信頼関係があり、問題なく実施できている場合もあるとみられる。
ただ、ミスを防ぐためにも文書での確認は重要だ。
 
質の低い検診はいくら受診率を上げても意味がないことを知る必要がある。


参考・引用
朝日新聞・朝刊 2018.3.7