感染症、効果的な対策は マスクや消毒、食事で免疫力
マスクや消毒 食事で免疫力
新型肺炎の原因となるコロナウイルスの感染が国内でも広がり、見えない「相手」に怖さも感じる。
陰に隠れがちだが、インフルエンザも楽観できない。
効果的な感染症対策が求められる。
体の免疫力を高める食事、そして何より、感染したかもと思ったら、落ち着いて感染症対策をとりたい。
人混みに出る時はマスクを正しく着けたい。
マスクの上下や裏表を確認し、鼻まで覆って隙間がないようにする。
ウイルスがマスクをすり抜けてしまう懸念をもたれがちだが、「至近距
離の飛沫には一定の効果があると考えられる。
注意したいのは、マスクを口から外してあごに下げること。
あごに付いたウイルスがマスクの内側に付いてしまうので避けたい。
ウイルスはマスクの外側に付いている。
マスクを取った手で顔を触らず、せっけんでよく手を洗うことが大切だ。
アルコール消毒は感染予防に有効と考えられる。
コロナウイルスはインフルエンザウイルスと同様に、「エンベロープ」と呼
ばれる膜状の構造を持つ。
アルコールには、エンベロープを壊す働きがある。
消毒液を手に付けるだけでは効果がない。
乾くまで10秒以上こすり、しっかり手になじませることが重要だ。
帰宅直後に加え、食事前、トイレ後、化粧などで顔に手が触れる前の消毒も推奨される。
ただ、どこで手にウイルスが付くかは分からないので、手をむやみに目や鼻、口に持っていかないことも心掛けるべきだ。
やれることをいろいろとやることで、リスクを減らせる。
栄養と休養をきちんと取り、免疫力を高めることも大切だ。
栄養面で免疫力を高めるには、どうしたらいいか。
そのためには、とくにビタミンCと亜鉛の摂取が勧められる。
ビタミンCを摂取するには白ネギや春菊が一例にあげられる。
飲料では緑茶、なかでも煎茶や抹茶。
亜鉛を効率的に摂取できるのは牡蠣(かき)と
いう。
ただ、栄養豊富な食事をしても体にうまく吸収されないと効果が薄れる。
胃腸の働きをよくすることが必要で、あたたかい料理がおすすめだ。
冬の季節には手軽で野菜を取りやすいのは鍋で、その中でも牡蠣鍋が最強だ。
ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品も腸の働きを整える。
3食バランス良く食べることが大切だ。
忙しい時でも、一品でおなかを満たすと偏食になる。
「少量を数多く」を意識したい。
コンビニやスーパーにはカット野菜や野菜ジュースもあるし、魚の煮付けも、レトルトや缶詰になって売られている。
新型肺炎?と思ったら、まずは電話で相談を
新型肺炎に感染したかもと思ったら、どんな行動をとればいいのか。
まずは、厚生労働省や自治体が設けたコールセンターや近くの保健所に電話する。
受診が必要となれば、近くのかかりつけ医へ。
ほかの疾患でないことを確認するためだ。
受診の前には電話で感染の懸念を伝えておく。
マスクを着け、できるだけ自家用車か徒歩で向かう。
診察の結果、他の感染症の可能性がなく、新型肺炎が疑われた場合、医療機関が保健所に連絡し、検査の進め方などを決める。
検査は、のどの粘膜を綿棒で採取する方法が一般的。
検体の判定は各地の衛生研究所などが実施する。
結果が出るまで6時間ほどかかるという。
参考・引用一部改変
朝日新聞・朝刊 2020.2.4
<関連サイト>
新型肺炎を疑ったら