島根大、新型コロナの新ワクチン 生体由来で安全性高く
島根大学と旭化成などは18日、新型コロナウイルスの新たなワクチンを開発したと発表した。
生体由来の素材を用い、副作用の可能性が低いという。製薬会社の参加も呼びかけ、2025年以降の実用化を目指す。
新ワクチンは生体由来材料のヒアルロン酸ナノゲルと新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の一部を混ぜ合わせて作る。
発熱や「アナフィラキシー」など重篤な副作用を誘発する物質を含まず副作用の可能性が低く、子供にも接種できる可能性がある。
マウスを用いた実験では1年後も効果がみられ、長期間の持続効果も期待できる。
粉末乾燥させることで常温で流通できるという。
旭化成は23年中に安全性の高いヒアルロン酸ナノゲルの量産体制を構築。
24年から臨床試験に入り、25年以降の実用化を目指す。
新型コロナだけでなく、その後の新たな感染症に対するワクチン製造にも応用できる、という。
(日経新聞・朝刊 2021.12.19)
<コメント>
「効果」の内容が具体的ではありません。
従来の注射ワクチンであれば、感染予防効果は中和抗体の減少とともに経時的に減少していきます。
細胞性免疫による重症化や死亡を防ぐ点での効果は十分期待出来ます。
今回のワクチンの「売り」は、
① 生体由来の素材を用いているため、副作用の可能性が低いということ
② 新型コロナだけでなく、その後の新たな感染症に対するワクチン製造にも応用できる
という2点です。
「25年『以降』」ということでは、新型コロナは収束している可能性が高いのではないでしょうか。
この①と②のメリットに期待したいと思います。
参考
細胞性免疫と液性免疫
https://ruo.mbl.co.jp/bio/product/allergy-Immunology/article/Cellular-immunity-Humoral-immunity.html