ショウガ

ショウガは、世界中の料理に使用されている香辛料です。
独特の清涼感のある香りが臭覚を刺激して食欲をそそり、さらには独特の辛味が唾液
の分泌を促し、消化吸収を助けて食欲を増進させます。
口直しにもうってつけの存在です。

ショウガの主な成分は、辛味の主成分であるジンゲロールとショウガオールです。
ショウガを加熱することによって、ジンゲロールがショウガオールに変化します。

このジンゲロールには、血行促進の作用があるので、身体を温め冷え症を改善し
ます。
昔から「風邪のひき始めにショウガ湯を飲む」とされるのは、この発汗作用で解熱
効果が期待できるた
めです。
「葛根湯(かっこんとう)」など、風邪に有効とされる漢方薬には、必ずショウガ
が入っています。

ジンゲロールには、二日酔い、乗り物酔いやつわりの吐き気を抑える効能もあります。
それは、胃腸の運動を過剰にし吐き気などを起こす「セロトニン」という物質の作用
を抑えるためです。

さらには強い殺菌力も併せ持っています。
刺身の薬味にショウガを使えば、生臭さを消すだけでなく、殺菌効果による食中毒
の予防も期待できます。
カツオのたたきに添えられるショウガ、寿司に添えられるガリや焼き魚に添えられた
葉ショウガなどはショウガの殺菌効果が知られていたからと思われます。

抗酸化作用を持つことも報告されており、魚介類や肉を使った料理にショウガを使え
ば、理論的にはこれらの食材の脂質の酸化を防止することができます。

食品に対する効果だけでありません。
生体内で活性酸素を除去することにより、種々の疾病や老化防止にも期待が持て
ます。

また、ショウガはタンパク質分解酵素のプロテアーゼを含んでいます。
漬けダレに加えれば肉を柔らかくし、一緒に食べることで消化促進に役立ちます。
豚肉の生姜焼きは、その代表です。


<参考および引用サイト>
ショウガの効能
http://www.bl.mmtr.or.jp/~shinjou/shouga.htm



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出典 朝日新聞・朝刊 2009.6.8
版権 朝日新聞社


<関連サイト>
ショウガ
http://ja.wikipedia.org/wiki/ショウガ
■ショウガの根茎は漢方薬として生姜(しょうきょう)と呼ばれ、発散作用、健胃
作用、鎮吐作用があるとされる。
■発散作用は主に発汗により寒気を伴う風邪の初期症状の治療に使われ、健胃鎮嘔
作用は胃腸の冷えなどによる胃腸機能低下などに使われることが多い。
■表面の皮を取り去り、蒸して乾燥させたものは乾姜(かんきょう)と呼ばれる。
興奮作用、強壮作用、健胃作用があるとされる。
生姜よりも熱性が強い辛熱の性質があるとされるので胃腸の冷えによる機能障害
では乾姜を使う場合が多い。
日本薬局方においては、単に乾燥させた根茎を生姜(しょうきょう)、蒸して
から乾燥させたものを乾姜と区別されている。
■生姜を加えた葛湯は、身体を温めて、免疫力を高めるため、風邪の民間療法に
よく用いられる。

引き始めの風邪に効くショウガ湯
http://www.nikkeibp.co.jp/archives/415/415434.html

旬の食材図鑑 ショウガ

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<きょうの一曲>
天国の郵便ポスト / キマグレン
http://www.youtube.com/watch?v=s9HgHLtoJfU

<自遊時間>
ショウガといえばジンジャーginger。
往年の名スター、「ジンジャー・ロジャース」を思い浮かべるのは私だけでしょうか。