白髪染め、かぶれに注意

白髪染め、かぶれに注意 脱毛や顔が腫れる恐れも

白髪用のヘアカラーで髪を染めたら、頭皮が赤くかぶれてしまった、という経験のある人はいないだろうか。
数日たてばおさまるから大丈夫、と軽く考えていたら大変。
かぶれはアレルギー反応で、ひどいときには湿疹や脱毛、顔の腫れなどを招く恐れがある。
適切なヘアカラーの使い方はあるのだろうか。

染毛を繰り返すことで、ヘアカラーの成分に対するアレルギー抗体が、体の中につくられていく。
一般的に、アレルギー抗体が増えると、体がアレルギー物質に反応するようになる。
これが、皮膚が赤くかぶれたり、かゆくなったりする仕組みだ。

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2度目以降重く
ヘアカラーのパラフェニレンジアミンという物質がアレルギーを起こす主な要因。
パラフェニレンジアミンは、毛髪の内部も染める働きがある。
この物質が多いほど、ヘアカラーの発色性は高くなる。
物質単体としては劇物に指定されている。

「ブローネ」などのヘアカラーを販売する花王の調査によると、頭髪に1本でも白髪のある人は30代後半から急速に増え始め、50代では「ほぼすべての人に白髪がある」(総合美容技術研究所)。
そして、白髪のある人の8割以上が「白髪が気になる」と回答しており、多くの人がヘアカラーを使用しているという。

ヘアカラーを使う人すべてに、かぶれなどのアレルギー反応が出るわけではない。
アレルギーを起こす人は、全体の数パーセントと考えられている。

じゃあ、自分は大丈夫だろう……などと考えない方がいい。
アレルギー反応は最初軽度でも、2度目以降は、症状が重くなることがあるからだ。

ヘアカラーの場合、最初は赤くかぶれるなどの症状であっても、次には、湿疹や脱毛、顔全体の腫れなどの症状を起こすことがある。
急性の場合は、ジンマシンや呼吸困難を招くこともあるという。

それでは、ヘアカラーによるかぶれなどを避けるためには、どうすればいいのか。
そのためにはパッチテストをする必要がある。

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過労や病気影響
パッチテストは皮膚アレルギー試験とも言う。
ヘアカラーを少量、上腕の内側に塗りつけ、かぶれなどが出ないか、髪を染める48時間前に試すのだ。

パッチテストは髪を染める前には、毎回実施しなければならない。

同じヘアカラーを使っていても、過労や病気などで体質が変化し、アレルギーを起こすことがある。
また、女性の場合は妊娠などでも体質が変わることがあるという。

また、体内にアレルギー抗体がつくられていき、あるときから、アレルギー反応を起こす可能性があるからだ。

ヘアカラーを使用後、かぶれなどのアレルギー反応が起きてしまったら、まず髪を洗う。
シャンプーやせっけんは使わず、丁寧に頭髪や頭皮を洗い流す。頭皮を強くこすったりしない。

この後は、急いで皮膚科を受診する。ステロイド系の外用薬を処方されることが多いという。
また、水疱(すいほう)ができた、頭髪が抜けたなどの重い症状の場合は、専門医のいる医療機関を紹介してもらう。

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日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会では、ヘアカラーによるアレルギーに対応できる医療機関を紹介するサイトの開設を検討している。

単なる白髪染めでなく、髪を好みの色に染めることは近年、老若男女に広がっている。
ヘアカラーを使う際には、まれにではあるが、重いアレルギー反応を起こすことがあると理解しておきたい。

出典 日経プラスワン 2010.10.1 (一部改変)
版権 日経新聞



<番外編>
デンマークで国民の健康増進のためとして世界で初めて「脂肪税」が導入される
フジテレビ系(FNN) 10月5日(水)3時32分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20111005-00000885-fnn-int
デンマークでは、国民の健康増進のためとして、世界で初めて「脂肪税」が導入され、受け止め方はさまざまとなっている。
街の人からは、「(夫の体形は?)メタボ体形です」、「税金かかるっていうのは、ちょっと心外ですね」、「大きなお世話かなみたいな」といった声が聞かれた。
日本では到底受け入れがたい税制度が、世界で初めてデンマークで導入された。
その名も「脂肪税」。
■「脂肪税」とは、おなかについた脂肪の量で課税するというわけではなく、飽和脂肪酸を含む食品に課せられる税。
デンマークのスーパーの店長は「10~15%の値上げになるかな」と話した。
飽和脂肪酸を2.3%以上含むバター、チーズなどが対象で、1kgあたり16クローネ、日本円でおよそ220円の課税。
ハンバーガーは、1個10円程度の値上げとなる。
客は「治療費の前払いだと思えば、気が済むかな」と話した。
スーパーの店長は「目的はいいけど、問題が解決できるとは思えないね」と話した。
■脂肪税の目的は、国民の健康を増進し、世界と比べて低い平均寿命を上げること。
そのために阻止したい飽和脂肪酸について、食品の栄養にくわしい昭和女子大学の中津川 研一教授は「一般的には、飽和脂肪酸の過剰な摂取は、動脈硬化につながる悪玉コレステロールを増やすとも言われています」と話した。
飽和脂肪酸は、血液の流れを悪くしたり、中性脂肪や悪玉コレステロールを増加させる作用がある。
取りすぎると、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞などの生活習慣病につながるという。
マイナス効果が目立つ飽和脂肪酸だが、そこまで悪者扱いされるいわれはない。
■中津川教授は「飽和脂肪酸を含む脂は、わたしたちの日常生活を送るために必要なエネルギーを補うために、なくてはならないものと考えられます」と話した。
飽和脂肪酸の摂取量と脳出血の危険度を示したグラフを見ると、摂取量が少ないほど、脳出血の危険が高まる。
■取らないと駄目、取りすぎても駄目と、脂肪も税金もバランスが重要となる。