ピーナツ避けない方がいい? 早期摂取でアレルギー抑制 英研究チーム
・生後5~11カ月からピーナツを含む食品を取り続けた子供は、食べるのを避けていた子供に比べ、5歳の時点でピーナツアレルギーを発症するリスクが70~86%低かったとする疫学研究結果を、英研究チーム(ロンドン大キングス・カレッジ)が米医学誌に発表した。・研究対象としたのは開始時点でピーナツアレルギーはないが、アトピー性皮膚炎や卵アレルギーがあり、発症するリスクの高い子供たち。
・チームは、アレルギーを恐れてピーナツの摂取を避けることには疑問がある、と指摘。
・しかし、卵など他の食品でも早く食べ始めることで発症を抑える効果があるかどうかは今後の研究課題。
<私的コメント>
七大アレルゲンとしては卵、乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生があります。
しかし、完全除去を続けることは難しく、学校給食でもアレルゲン除去食の提供を中止する動きが出ています。
その理由としては「不十分な施設設備」「対応人員不足」が挙げられ、母親が弁当を毎日作るという動きさえみられるようです。
かつては給食後に死亡するという事例もあり、なかなか難しい問題です。
さて、乳幼児期に始まった食物アレルギーの多くは成長とともに治ることが期待できます。
たとえば卵の場合は3歳までに約40%、牛乳の場合は約60%の子どもが治癒していきます。
ピーナツ、えび・かに、そばなどは治りにくいアレルギーですが、経口免疫療法で治癒する例もあります。
この経口免疫療法(OIT)は重症者を対象とし、原因食品を計画的に食べて治療を行う療法です。
入院して集中的に摂取量を増やす方法を、急速経口免疫療法ともいいます。
専門医が、体制の整った環境で行う治療です。
「うっかり食べちゃった!」は貴重な経験です。
食べたけど平気だったなら、解除を目指して次のステップに進む判断の決め手にもなります。
いずれにしろ食事療法の基本は、「必要最小限の除去」ということになります。
七大アレルゲンとしては卵、乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生があります。
しかし、完全除去を続けることは難しく、学校給食でもアレルゲン除去食の提供を中止する動きが出ています。
その理由としては「不十分な施設設備」「対応人員不足」が挙げられ、母親が弁当を毎日作るという動きさえみられるようです。
かつては給食後に死亡するという事例もあり、なかなか難しい問題です。
さて、乳幼児期に始まった食物アレルギーの多くは成長とともに治ることが期待できます。
たとえば卵の場合は3歳までに約40%、牛乳の場合は約60%の子どもが治癒していきます。
ピーナツ、えび・かに、そばなどは治りにくいアレルギーですが、経口免疫療法で治癒する例もあります。
この経口免疫療法(OIT)は重症者を対象とし、原因食品を計画的に食べて治療を行う療法です。
入院して集中的に摂取量を増やす方法を、急速経口免疫療法ともいいます。
専門医が、体制の整った環境で行う治療です。
「うっかり食べちゃった!」は貴重な経験です。
食べたけど平気だったなら、解除を目指して次のステップに進む判断の決め手にもなります。
いずれにしろ食事療法の基本は、「必要最小限の除去」ということになります。
<関連サイト>
食物アレルギー「IgG抗体検査」 学会が有効性を否定
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2015050102000001.html
中日新聞 2015.5.1
・食物アレルギーの検査として一部の医療機関が実施している「IgG抗体検査」について、日本小児アレルギー学会は「推奨しない」との見解を出し、有効性を否定した。
IgG抗体量とアレルギーとの関連性は科学的に認められないためで、検査結果によってアレルギーの原因でない食品まで摂取を避けることにより、低栄養などに陥る恐れがあるとしている。
食物アレルギー「IgG抗体検査」 学会が有効性を否定
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2015050102000001.html
中日新聞 2015.5.1
・食物アレルギーの検査として一部の医療機関が実施している「IgG抗体検査」について、日本小児アレルギー学会は「推奨しない」との見解を出し、有効性を否定した。
IgG抗体量とアレルギーとの関連性は科学的に認められないためで、検査結果によってアレルギーの原因でない食品まで摂取を避けることにより、低栄養などに陥る恐れがあるとしている。
・体内で免疫の役割を担う抗体は四種類あり、このうちIgG抗体は感染症ウイルス(はしかなど)に反応し、IgE抗体は食物アレルギーとの関連性が科学的に証明されている。
ところが、八年ほど前から「IgG抗体検査で遅延型(フード)アレルギーを診断する」などと患者に勧める医療機関や企業が出てきた。
ところが、八年ほど前から「IgG抗体検査で遅延型(フード)アレルギーを診断する」などと患者に勧める医療機関や企業が出てきた。
・IgG抗体は、食物アレルギーのない人でも当たり前に検出される抗体。
これが体内にあるからといって、食物摂取を控えていては、栄養障害に陥る危険性がある。
IgG抗体の検査費用は保険適用外で、三万~四万円。
さらに、「IgG抗体は慢性疲労や頭痛などに関係している」として、IgG抗体値の高い食品の除去を勧める医療機関もある。
これが体内にあるからといって、食物摂取を控えていては、栄養障害に陥る危険性がある。
IgG抗体の検査費用は保険適用外で、三万~四万円。
さらに、「IgG抗体は慢性疲労や頭痛などに関係している」として、IgG抗体値の高い食品の除去を勧める医療機関もある。
・本来の遅延型アレルギーは、金属などによる「かぶれ」などを示す。
リンパ球が直接働いて炎症を起こすもので、IgG抗体は全く関係ない。
IgG抗体検査は、日本の学会だけでなく欧米の学会も、アレルギー診断に役立つとは認めていない。
リンパ球が直接働いて炎症を起こすもので、IgG抗体は全く関係ない。
IgG抗体検査は、日本の学会だけでなく欧米の学会も、アレルギー診断に役立つとは認めていない。
・一方、食物アレルギーとの関連性が証明されているIgE抗体。
その仕組みは、アレルギーを引き起こす物質が体内に入ると、皮膚や粘膜に多くあるマスト細胞(免疫細胞の一種)に付着したIgE抗体と結合し、マスト細胞が活性化される。
その結果、さまざまな化学物質(ヒスタミン等)が放出され、かゆみなどの症状が現れる。
活性化するとIgE抗体がさらに増える。
その仕組みは、アレルギーを引き起こす物質が体内に入ると、皮膚や粘膜に多くあるマスト細胞(免疫細胞の一種)に付着したIgE抗体と結合し、マスト細胞が活性化される。
その結果、さまざまな化学物質(ヒスタミン等)が放出され、かゆみなどの症状が現れる。
活性化するとIgE抗体がさらに増える。