姿勢を意識、筋肉強化も ひざの痛み、正しい歩き方で予防
「年だからある程度の痛みはしょうがない」という考え方がいちばん問題だ。基本的にひざの痛みは軟骨の摩耗や消失、それによる骨同士のこすれ合いや変形で起こり、ひどくなると「変形性ひざ関節症」につながる。
その原因となるのは、
(1)加齢
(2)運動不足
(3)過度な運動
(4)肥満
(5)姿勢
などだ。
「だれでも、いつでも、簡単にできる」と薦められるのが歩き方での予防だ。
正しい歩き方を習慣づけるだけで痛みを防げる。
大事なのは足を前に振り出したときに、ひざが伸びていること。
ひざを曲げたまま歩くと一定の部分だけに力が加わり、ひざの皿(膝蓋骨)に影響が出てくる。
そして、おしりにある筋肉の「大臀筋」を鍛えるため、かかとから着地し、つま先でしっかりと蹴り出す。
さらに、太ももの内側の筋肉「内転筋」を強化するために、足の裏の内側に体重がかかるように歩くといいという。
足の裏の内側の線、ひざの内側を意識し、腹筋を引き上げるようにして歩くとよい。
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厚生労働省の調べでは、国内に自覚症状がある人で約1千万人、潜在的な患者数は約3千万人と推定されている。
痛みが出てからの治療より、出る前に予防のほうが、時間も労力もお金もかからない。
いかに早い段階で意識するかの問題だ。
2016.1.27 撮影