血管の老化 運動や食事で予防

血管の老化 運動や食事で予防、喫煙は大敵

自分の「血管年齢」を知っているだろうか。
血管が硬くなり血流が悪くなる「動脈硬化」が進むと、心筋梗塞脳梗塞などのリスクが高まる。
自分の血管がどんな状態なのかを把握し、早めに予防を進めることが大切だ。

血管は若い時には軟らかく、年を取ると硬くなる。
加齢に伴って、血管を軟らかくする物質が出にくくなるほか、血管の内側にコレステロールなどがたまるのが原因だ。
血液の通り道が狭くなり、血栓もできやすくなる。
「血管年齢」は、血管の老化の度合いを分かりやすく示した目安だ。
 
血管年齢の測り方は、医療機関によって様々。
「頸動脈エコー」は超音波で首の動脈の血管の厚さをみる。
心臓から押し出された血液による拍動が進む速さから血管の硬さを調べる「CAVI(心臓足首血管指数)検査」も広く使われている。
 
「ABI検査」は、仰向けに寝て腕と足の血圧の比率から血管の詰まり具合を割り出す。
50歳以上で喫煙歴や糖尿病のある人はリスクが高い。
高血圧の人も、進行が速いので注意が必要だ。
 
血管年齢を若返らせることはできないのか。
硬くなったのを軟らかくするのは難しいが、食事や運動など生活習慣の改
善で進行は遅らせられる。
肥満の場合は体重を減らし、喫煙はもちろん御法度。
塩分やコレステロールが少なめの食事と毎日30分ほどの散歩がお勧めだ。
帰宅時に一つ手前の駅で降りて歩き、エレベーターは乗らず階段を使うのも良い。

参考・引用 一部改変
朝日新聞・朝刊 2017.11.11