血液から膵臓がんリスクが判明

血液から膵臓がんリスク 味の素、人間ドックで検査提供
味の素は8月、早期発見が難しい膵臓がんになるリスクを血液検査だけで調べる人間ドックのオプション検査の提供を始める。
最もリスクが高い「Cランク」と判定された場合、膵臓がんになる可能性が平均よりも11.6倍高いことが分かるという。
画像診断などの追加検査を受け早期発見につなげることができる。

膵臓がんは早期であれば手術などで治療できるが、痛みなどの自覚症状が少なく、6割は手術不能の段階で発見される。
がんと診断された人の5年後の生存率は7%と極めて低く、早期発見の手立てが求められていた。

味の素の検査は、血液中にある約20種類のアミノ酸のバランスが疾患によって変わる性質を利用する。

膵臓がんと関わりの深い6種類のアミノ酸の量から算出した独自の数値に基づき、AランクからCランクに分類する。

Aランクであればリスクは全体平均の0.3倍程度となる。

同じ技術で胃や大腸など他のがん向けには2011年から検査サービスを提供しており、膵臓が加わると男性5種類、女性6種類に対応する。

検査費用は人間ドックを受ける医療機関によるが、2万円台になる見通し。

同社のがん検査サービスの14年の受診者は約4万人という。

出典
日経新聞・朝刊 2015.6.13