血圧は脚でも測定を 腕だけでは分からない異常とは
血圧を腕だけでなく、脚でも同時に測る検査が、心筋梗塞や脳卒中など、大きな病気をチェックする方法として注目されている。
「ABI足関節上腕血圧比)検査」と呼ばれ、病院で診断に使われている方法だ。
「上は130、下は80未満」高血圧学会、目標を設定
血圧は正常であれば、重力の影響で腕より脚の方が高い。
コメント;
これは、少しおかしい。
血圧測定は横になって測定するので「重力の影響」は関係ないはず。
この血圧の差はあくまでも腕と下肢への血管走行が関係した解剖学的なものです。
下肢が高いのではなく上肢が低いと表現したほうが分かりやすい。
逆に、腕の血圧に対して脚の血圧が1割以上低いときは注意が必要だ。
脚の動脈硬化で血管のどこかが狭くなって、その先に血液が届きにくくなっている可能性があるという。
ABI検査では患者は横になり、両腕の上腕と両足首で血圧を測る。
5分ほどで終わり、体への負担は少ない。
多くの総合病院で診断に使われているほか、脚のケアに関わる看護師や技師などが参加する研究会でも、測定講習が開かれている。
脚の動脈硬化は、それ自体も歩くとふくらはぎが張ったり、足先が冷たくなったりといった症状がでる。
日本を含む40カ国以上が参加した研究によると、日本の患者では脚に動脈硬化が見つかった場合、その40%で冠動脈疾患や脳血管疾患が見つかった。
簡単な検査だが、命に関わる問題も予測できる。
脚だけでなく、全身疾患としてとらえないといけない.
ある研究では、8~9%が正常範囲との境界領域も含む「異常値」と判定され、2%ほどは明らかな脚の 動脈硬化 だったという。
脚の静脈硬化が見つかった場合、症状が軽度であっても、5年以内に患者の約3割が亡くなるというデータもある。
欧米や日本の学会が共同でまとめたもので、死因の多くが心臓などの血管の病気という。
したがって、早く見つけることが大切となる。
参考・引用一部改変
朝日新聞・朝刊 2019.10.3