新型コロナワクチン 何割接種で集団免疫?

何割接種で集団免疫?  「60~70%で獲得」の見方も

ウイルスに対する免疫は自然に感染することでも獲得できる。

だが、WHOは「感染の蔓延は、不必要な症例や死者を出す」と警告。

人口の一定数が免疫をもつことで感染拡大を抑える「集団免疫」は、ワクチンを広く接種することで達成するべきだとし、各国も高い接種率をめざして

いる。

 

人口のどのぐらいの割合が免疫をもてば集団免疫を獲得できるのか。

新型コロナは60~70%ほどとされ、もっと高い割合が必要との指摘もあ

る。

WHOは「ワクチン接種が必要な入口の割合は明らかになっていない」とする。

 

ワクチンは感染症対策の基本。

先進国で導入が進んで患者が減るのに、途上国では多く患者がいるという偏りはあるべきではない。

 

一方、欧米で接種が始まっているワクチンは一定の有効性と安全性は確認されているとみるが、ほかの人への感染を予防する効果がどこまであるのか、まだはっきりしていない。

「何割の人が接種したらゴール」などと言える邱階ではない。

 

免疫がどれぐらい続くのか、再感染を防げるのか、わかっていないことも多い。

日本での接種はまだ始まっていないが、議論が未成熟な状態で進めると、接種した人になにか問題が起きたときに不安を感じる人が増え、本来はワクチンで守れたはずの人を守れなくなるおそれもある。

ワクチンヘの期待が高いからこそ、接種後に起きた事例を集めて客観的に評価し、公開するしくみをつくる必要がある。

 

参考・引用一部改変

朝日新聞・朝刊 2021.1.28