ファイザー製ワクチンの副反応、高齢者は「大幅に低い」・・・予想以上に年代間で差
米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応は、65歳以上の高齢者では発生率が大幅に低いとする健康調査の中間報告を厚生労働省研究班がまとめた。
37.5度以上の発熱は、全体では38%に起きたが、高齢者は9%と4分の1にとどまった。
抵抗力のある若い世代ほど副反応が強い傾向は知られているが、予想以上に年代間の差があることが浮き彫りになった。
この調査は、2月から接種を受けた医療従事者のうち約2万人が対象。
今回の中間報告では、1回目の接種を受けた約1万9000人と、2回目も受けた約1万6000人のデータを集計した。
それによると、2回目の接種後の方が1回目より副反応が強く現れ、年齢が高くなるほど発生率が下がる傾向がみられた。
2回目接種後に38度以上の高熱が出たのは、全体では21%だったが、高齢者は4%と大幅に低かった。
20歳代では30%、30歳代では25%だった。
だるさと頭痛は、全体の69%と54%にみられたが、高齢者では38%、20%と低かった。
ただし、接種した腕の痛みは全体で91%だが、高齢者でも80%が感じており、他の副反応と比べると差は目立たなかった。
男女差も目立っており、女性の方が男性よりも副反応が強かった。
特に頭痛は、女性の62%が訴えたのに対し、男性は37%と差が大きかった。
37.5度以上の発熱は女性42%、男性30%だった。
ある専門家は、「一般に年齢とともに免疫反応は弱まるため、高齢者の副反応の割合は低いと予想していたが、これほど大きな差が出るとは驚きだ」と話す。
参考・引用一部改変
読売新聞 2021.4.9