特別養護老人ホームに入るには

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特養という言葉をご存知でしょうか。
いずれ家族で入所が必要な方が発生することも考えられます。
それには前もってある程度の知識を持っておくことは無駄ではありません。
それは、ずっと先のことかも知れませんし、家族ではなく自分自身が将来
入所する立場になることもある得るのです。

特養入所 緊急の人優先 要介護度や家族の負担を考慮

特別養護老人ホーム(特養)は45年前、老人福祉法によって生まれ
ました。
2000年に介護保険制度が始まってからは「介護老人福祉施設」とも
呼ばれています。
全国の待機者は38万5千人と言われ、入るのは大変。
ですが、必要性が高ければすぐに入れることもあるようです。

○ ○ ○

特養は全国に5716あり、約40万人が暮らす。
費用が比較的安く、「終(つい)のすみか」と位置づけられていて、
入所者は平均4年近くを過ごす。

大正時代からの歴史がある京都市伏見区の同和園は、定員288人
に対して約1000人の待機者がいる。
だが、「早ければ申し込みから1~2カ月で入所できることもある」と、
園長のHさんは言う。
かつては「申し込み順」だったが、2002年に厚労省が規則を改め、
「必要性の高い人か優先的に」入れるようにしたからだ。

月に最低1回、入居検討委員会を開く。
①要介謎度が3以上か、認知症が重い
②介護している人が単身、高齢、病弱など著しい問題がある
③老朽化して狭いなど居住環境に著しい問題がある
というのが必要条件。
だが、6割の待機者がこれらに該当する。

そこから先は、家族やケアマネ、医師が申込書に添付する陳情書や意見書
が「よりリアルで、訴えかける内容か」が左右するという。
例えば、認知症による徘徊(はいかい)などの行動や、家族の苦労などを、
詳細に記録した方が説得力が増す。

特に緊急性が高いと判断されるのが、虐待が疑われるケースだ。
京都市では当番施設がすぐに保護する体制をつくっている。

見た目に待機者が多くても、在宅介護が厳しければ、あきらめずに申し
込みをしておくことが大事だ。
また、要介護度が上がるなど状況に変化があれば、入所順位が検討される
前に、施設や自治体に伝えておく必要がある。

区内に四つの特養を抱える東京都中央区の待機者は約200人。
順位が上位の人には、意思確認の連絡をするが、入所に至らないことも
珍しくない。
一つは「心の準備ができていない」など自己都合で断るケース。
この場合、1年間は入所順位が最後尾となる。

もう一つは、日常的に必要な処置が、特養で対応できる範囲を超えてしまっ
た場合だ。

例えば中央区内の施設では、胃ろう、経管栄養、人工肛門、酸素療法などは
入居可能。
ただし、透析、気管切開、中心静脈栄養の人は、現時点では難しい。
入所後に、こうした処置が必要になった場合は、医療機関へ移ることになる。
どこまで対応できるかは、施設によってばらつきが大きいにで、申し込みの
前に確認しておくことが必要だ。

いよいよ入所となったら、本人と家族は「どこでみとりを希望するか」を聞
かれることになる。
施設に残るか、医療機関か、自宅か。
みとりの内容を理解し、話し合い、考えを整理しておくことが求められる。

出典 朝日新聞・2008.6.5
版権 朝日新聞社

<コメント>
■ 10年待っている人よりも入所の必要性の高い人が優先されます。
歩けなくなったりしたら、すぐに要介護度の区分変更を申請することなどの、
早めの対応が必要です。
そのためにも普段からホームドクターを持ってきちんと見ておいて貰うこと
が必要です。
■ 有料老人ホームと特別養護老人ホームとは別のものです。
■ 高齢化社会で介護者も高齢化しており、今後老々介護がどんどん増える
ものと思われます。



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