新型インフルエンザ その7

新型インフルエンザ:基礎知識 まず身近な予防策
http://mainichi.jp/select/science/swineinfluenza/news/20090503ddm010040139000c.html
出典 毎日jp
版権 毎日新聞社
新型インフルエンザのおさらいをしました。

新型インフルエンザの症状や、個人でできる対策
 ◇潜伏期間は最大10日 発熱、せき、関節痛など
 ◇人込みの外出避け、マスク着用、手洗いを徹底
 ◇米国ではほぼ軽症、疑わしい症状は保健所に相談
 
Q 症状は?
A 冬に流行する季節性インフルエンザと同じです。発熱やせき、のどの痛みのほか、
関節痛、倦怠(けんたい)感などです。下痢や嘔吐(おうと)を起こす人もいます。
メキシコでは重症者の多くが肺炎を起こしています。

Q 感染したら、すぐ発症するの?
A 季節性インフルエンザと同様と考えられ、潜伏期間は最大10日ほどです。
感染者がウイルスを排出し、他人に感染させる期間は症状が出る少し前から発症後
約1週間です。

Q ワクチンはあるのかな。
A 新型インフルエンザ発生に備えた鳥インフルエンザ(H5型)のウイルス株を
もとに製造したワクチンは、豚から発生した新型インフルエンザ(H1N1型)へ
の効果は期待できません。季節性インフルエンザのAソ連型はH1N1型ですが、
ウイルス表面の抗原性が大きく異なっており、このワクチンも効果がありません。

Q では予防はどうしたらいいの?
A 主な感染経路は、せきやくしゃみによりウイルスが含まれた唾液(だえき)や
鼻水の飛沫(ひまつ)による感染と、ウイルスが付着した手で鼻や目などの粘膜を
触る接触感染です。
対策は通常のインフルエンザと基本的に同じ。
厚生労働省は、手洗いやうがいの徹底
▽手洗いはせっけんを使って15秒以上
▽人込みを避け不要不急の外出はしない
▽十分な休養と栄養バランスの取れた食事
--を挙げています。
外出を避けるため、災害時のように2週間程度の食料・生活必需品の備畜を勧めて
います。
WHOはうがいを勧めていません。
厚労省によると、予防効果の証拠はないそうですが、日本では手洗い・うがいが
習慣化されており、うがいを含めたそうです。

Q 市販のマスクで大丈夫なのかな。
A 厚労省は、やむを得ず外出する場合に、不織布(ふしょくふ)製マスクの
着用は一つの防御策としています。
ある程度の飛沫の侵入は防げるそうです。
他人にうつさないために、せきやくしゃみの症状がある人は必ずマスクを着用
するよう呼びかけています。
医療現場で使われるマスクは、一般の人に適さないとしています。

Q 自分や家族に発熱など疑われる症状が出たらどうする?
A 厚労省は、メキシコや米国などの感染確認国から帰国した人などの相談窓
口(03・3501・9031)を設置しています。
10日以内に発熱などの症状があれば、最寄りの保健所に相談し、指示に従って
医療機関を受診してください。

Q 治療法は?
A 国立感染症研究所によると、米国の感染者のほとんどが軽症で、インフル
エンザ治療薬を服用しなくても多くは回復しているそうです。
一方、早期に治療薬を使うと症状が早く治まるという報告も増えており、タミ
フルとリレンザは効果があるとされています。
国はタミフル3380万人分、リレンザ270万人分を備蓄しており、医療機関
で処方されます。

Q タミフルは予防にも使えるの?
A 新型について専門家は「限られた資源なので、基本的には症状の出た人に
投与すべきだ」との見方です。
厚労省も「自己判断で服用しないで、保健所などに相談してほしい」として
います。

Q 豚肉は食べても大丈夫なのかな。
A 71度以上の加熱で、ウイルスは死滅します。適切に調理された豚肉や加工
品は食べても安全です。

Q 大型連休中だけど、海外に行ってもいいの?
A 外務省はメキシコへの不要不急の渡航は延期を求めています。
米国やカナダなど感染確認国に行く人にも、渡航先の最新情報を入手し感染予防
策を徹底するよう呼びかけています。

<関連サイト>
都道府県による新型インフルエンザ相談窓口(2009年4月30日現在)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090430-02.html

<関連サイト>
都道府県による新型インフルエンザ相談窓口(2009年4月30日現在)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090430-02.html



ヒスパニックの病としての新型インフルエンザと米国の危機
http://katoler.cocolog-nifty.com/marketing/2009/05/post-d269.html


<番外編>
新型インフル、いったん収束後にパンデミックの恐れも
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-37842820090505
■世界中で感染者が1000人を超えた新型インフルエンザ(H1N1型)は、
メキシコ当局が流行の最悪期を脱した可能性を示唆し、米国などでの感染例
からは、その症状が季節性インフルエンザと大差ないとの見方が広がりつつある。
■こうした情報が伝わるにつれ、一部では衛生当局が新型インフルエンザの発生に
「過剰反応」したのではないかとの指摘も出始めた。
しかし専門家の間には、新型インフルエンザの脅威は数カ月続き、後になって
世界的大流行(パンデミック)になる恐れもあるとの声が出ている。
テキサス大学ヒューストン保健科学センターのスコット・リリブリッジ博士は、
電話インタビューで「まず第一に、(ウイルスが)毒性の強いものにならなけれ
ば多くの人が安心する」と述べた上で、ウイルスはいつでも突然変異する可能性
があり、今回の新型インフルエンザの毒性や感染力を判断するのは時期尚早だと
の見方を示した。
■米疾病対策センターCDC)の生物テロ対策部門の設立にも尽力したリリ
ブリッジ博士は「われわれは大がかりな国際的対応を始めたばかりであり、
(ウイルスの)流行は数カ月間続く可能性もある」としている。
■最悪のシナリオ」として想定されることの多い1918年のスペイン風邪
ケースでは、春に新型ウイルスの感染が始まって夏にいったん収まったものの、
8月に入って第2波の流行が起きて世界で約4000万人が死亡した。
■1976年に米国で発生した豚インフルエンザ感染のケースも忘れてはいない。
この時は製薬会社が先を争うようにワクチンを生産し、約4000万人が予防
接種を受けたが、結局インフルエンザの大流行は起きなかった。
さらに悪いことに、この時にはワクチンの副作用でギラン・バレー症候群を発症
する人もいた。


発熱で都内の診察拒否92件=新型インフルに過剰反応?-都まとめ
新型インフルエンザへの感染が世界的に拡大する中、東京都内の一般病院で、
発熱の症状があるだけで診察を拒否したり、出勤の際に非感染の診断書の提出を
求めたりする、過剰反応とも言えるケースが続出していることが5日、東京都の
まとめで分かった。
2日午前9時から5日正午までに診察拒否は計92件、診断書提出要求も複数
あった。
■都によると、
(1)海外への渡航歴がない
(2)感染者が出ていない国から戻った
(3)発熱相談センターから「新型インフルエンザではないから一般病院へ」と言
われた
-などの発熱患者に、拒否された例が多かった。
中には、
▽勤務先が成田空港
▽外国人の友人がいる
-などの理由で診察を断られた人もいた。
病院の中には大学病院もあったという。(2009/05/05-19:24)


<診療拒否 関連サイト>
[PDF] 診療拒否
http://www.pref.fukushima.jp/imu/iryou_soudan/ir_3_a.pdf
患者に対する責務
http://www.med.or.jp/nichikara/rinri/1-0202.html
現行医師法では「診療に従事する医師は、診察治療の求めがあった場合には、正当
な事由がなければ、これを拒んではならない。」とし、いわゆる「応招義務」を定


めている。