帯状疱疹

子供の時にかかった水痘(水ぼうそう)ウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス)が、神経の付け根に残っていて体調が悪い時に活性化されて、神経の領域に添って3~5日位(場合によっては1週間)で皮膚の表面に現れます。
最初は、赤い皮疹を作りますが、1~2日位で水膨れをを作ってきます。
皮膚に出来る前から、痛みが出現することが多く、痛みの強さは、色々で痒いだけの場合もあります。
違和感やぴりぴりした痛みを訴えられる方もみえます。
範囲は、必ず片側性でかつ帯状なので他の病気と区別がつきます。
治療が、遅れたり高齢者では、皮膚が良くなっても痛みが残ることがあります
帯状疱疹後神経痛)。

●夏に多い。  
猛暑の年はさらに上がる傾向で8月がピーク。
●一般的に高齢者の方が痛みが強い傾向。
●早期発見と治療が重要。
抗ウイルス薬はウイルスの遺伝子に働きかけて増殖を抑えます。帯状疱疹後神経痛
のように痛みを残さないためには、この早期治療が重要です。
●人によっては何度も発症。
●成人への水痘ワクチン接種は帯状疱疹の予防効果
が期待できる。
●抵抗力(免役)低下が原因になります。高齢者や体重減少・食欲不振などがある
場合は、がんが隠れていることもあり注意が必要です。
●しばしば再発する場合もあります。
●神経痛のみで発疹が出ないこともあります。
●他人に感染する場合は帯状疱疹としてではなく水痘として感染します。
●患部を冷やすのはかえって逆効果です。(外傷ではなく神経の病気であるため、
冷やすとかえってウイルスの働きを助長してしまいます)。
<注意が必要な場合>
三叉神経に帯状疱疹ができたときは注意が必要である。髄膜炎
脳炎にいたるおそれもあります。
目の中にできると角膜炎や結膜炎を併発し失明に至ることもあります。
耳の中にできると耳鳴り・眩暈などの後遺症を残すこともあります。
顔面神経に帯状疱疹ができることがあり、顔面神経麻痺にいたることがあります。

帯状疱疹の症状の現れ方>
体の左右どちらかの片側にだけ虫に刺されたような赤い発疹が現れ、水ぶくれになる
チクチク、ひりひりするような痛みを伴う
いっぺんに2カ所に現れることは殆どない。
顔面に現れた場合は、部位により眼科や皮膚科へ

方言
帯状疱疹という病気は、身近な病気であり、日本の各地に方言が存在します。
東北地方「つづらご」「はくじゃ」
関東甲信越「ひっつらご」
東海地方「おびくさ」
関西地方「胴まき」「たすき」「おび」
中国四国地方「胴まき」「けさ」「けさがけ」「けさよう」
九州地方「胴巻き」「たづ」「へびたん」






 
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