帯状疱疹、若い世代も発症

帯状疱疹、若い世代も発症 早めの治療で後遺症防ぐ
帯状疱疹は、体の奥に潜んでいた「水ぼうそうウイルス」が再び活発化して引き起こす病気だ。
電気が走るようなぴりぴりとした痛みとともに赤い発疹ができて水ぶくれとなり、胴体などの片側だけで帯状に広がる。
高齢者の病気というイメージが強いが、若い世代の発症も目立つ。
加齢や過度なストレスなど原因は様々で、治療が遅れると痛みなどの後遺症が長引く恐れがある。早期の対応を心がけたい。

ウイルス再び活動
帯状疱疹は加齢やストレスなどにより、病原体から身を守る免疫の働きが下がり発症する。
ぴりぴりとした痛みを皮膚に感じた後、数日後に赤い発疹が出て、帯状の水ぶくれとなる。

類や髪の毛が触れただけで痛むので夜も眠れず、日常生活に支障を来すことがある。
発疹ができる場所は胸、腹部、腕、顔、頭部など幅広く、体の片側だけに帯状に出る。
 
帯状疱疹を引き起こすのは、子供の頃にかかる例が多い水ぼうそうのウイルスだ。
このウイルスに初めて感染したときは水ぼうそうとして発症するが、治ってもウイルスが体の奥の神経節という場所に逃げ込む。
ウイルスはその後じっとしているが、加齢やストレス、過労などで免疫の働きが弱まると再び活性化し、神経の道筋に沿って表面に出てくる。

発疹は体に走る神経に沿って出る。
三叉神経の場合は顔面に、肋間神経なら胸や背中などの胴体部分に痛みを引き起こす。
それらの神経に沿って帯状の水ぶくれができる。
頭皮で発症すると髪の毛で気づきにくいこともある。
通常は体の1カ所だけに起こるが、複数箇所に起こる例もある。

帯状疱疹は免疫の働きが下がる50歳以上の発症が多い。
75歳以上ではさらに発症する可能性が高まる。
一生のうちで6~7人に1人が帯状疱疹を発症するといわれている。
発症は季節によって変わるという。
水ぼうそうは春先に多く、帯状疱疹は体が疲れてくる年後半の発症が多い。

痛み数年続く人も
高齢者の病気と思われがちだが、実は10代~20代前半の発症も多い。
これは子供の頃に水ぼうそうにかかって獲得した免疫が徐々に弱まるためとみられる。
20代後半から30代になり家族を持つと、子供が水ぼうそうにかかった際にウイルスにさらされて免疫が高まり、帯状疱疹の発症率が下がるとされる。

「職場の過労やストレスで発症するケースは以前より増えた」と専門家は指摘する。
ぴりぴりとした違和感などを感じたら早めに医療機関を訪れることが必要だ。

初期症状だけでは他の病気と自分で早合点してしまう場合もある。
体の半分の一部に痛みまたは発疹が出たら帯状疱疹を疑ってほしい。
 
治療は抗ウイルス薬の投与が中心で、鎮痛剤やステロイドを使うこともある。
発疹が出て3日以内に治療を始めれば3~5日で大半は治る。
早めに対処すれば症状が長引く可能性を減らせる。
 
通常は皮膚の発疹が治れば痛みも消えるが、ぴりぴりとするなどの痛みが続く場合もある。
後遺症の1つの「帯状疱疹後神経痛」だ。
数カ月から数年続く人もいる。
このほか顔面神経まひや耳鳴り、目まいなどの後遺症が出る例もある。
医師の指示に従い、きちんと治療することが大切だ。

帯状疱疹は自らの免疫低下で発症するので基本的に周囲に感染しない。
ただ、水ぼうそうにかかったことがない人にうつると、水ぼうそうを発症する恐れもある。
妊娠時に感染すると生まれた子が「先天性水痘症候群」になるケースがある。
これは低体重や白内障脳炎などが現れる病気だ。帯状疱疹の患者は周囲への気配りを忘れないようにしたい。

欧米では帯状疱疹を防ぐため、水ぼうそうのワクチンを接種している。
日本でも今年10月から子供を対象に定期予防接種が始まるが、水ぼうそう向けだ。
大人が帯状疱疹の対策としてワクチンを接種することも可能なので、医師に相談してみるのもよい。
健康保険は利用できない。
(費用は1万円前後)

帯状疱疹患者が心がけたいポイント
・病院で処方された薬を正しく服用する
・発症後1週間は安静にして過度の飲酒は控える
・神経痛を残さないため、治癒するまで患部を冷やさない
・痛みの軽減と後遺症予防のため積極的に入浴する
・発疹が乾くまで水ぼうそうになったことのない人との接触を避ける

 
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参考
日経新聞・夕刊 2014.8.15



<関連サイト>
帯状疱疹、若い世代も発症
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/42936796.html






 
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長野県・富士見高原 花の里  2016.8.12撮影
グランドでは日体大の夏季合宿が行われていた・
                何部なんだろう?