慢性腎臓病、食事・生活改善が鍵 進行抑える、医師・栄養士ら連携
国内に推計1330万人の患者がいる慢性腎臓病(CKD)。腎臓の働きが徐々に悪くなり、進行すれば、透析や腎移植が必要になる。
食事や生活習慣を改善し、進行を遅らせることが重要だ。
腎臓の働きを維持させようと医師や看護師、管理栄養士らが連携する取り組みが少しずつ広まっている。
千葉県に住む男性(71)は2014年、近くの診療所で高血圧と肥満を指摘された。
尿と血液の検査を受けると、腎臓の機能が悪化していることが判明。
腎臓が悪いという実感はなかったがその後、東京医科大病院に検査入院し、管理栄養士から食事指導を受け始めた。
米の量や塩分を控えるよう言われ、ご飯は茶わんに7分目にした。
ウォーキングも始め体重は減り、腎臓の働きを示すクレアチニンの指標は悪化せず維持できている。
「具体的な指示のおかげ。医師から『このままだと透析が必要になる』とも言われ、変わらなければと思った」
CKDとは腎臓の働きが徐々に悪くなる病気の総称で進行度は5まである。
原因は糖尿病や高血圧、腎炎など。
進行して末期の腎不全になれば人工透析や移植が必要になる。
生活習慣を見直して悪化を防ぎ、適切な治療を受けることが大切だ。
日本腎臓学会は、進行度に合わせた食事や生活の指導が重要として看護師や栄養士、薬剤師ら向けのマニュアルを作成。
かかりつけ医と連携して、患者への指導に取り組む。
食事の注意点は、塩分やたんぱく質をとりすぎないこと。
塩分は1日に6グラム未満が目安。
たんぱく質の1日の目安はステージ4、5の患者では体重1キロあたり0.6~0.8グラム。
食事量を大幅に制限するとカロリー不足になりがちなので、油や砂糖をうまくとり入れ、標準体重を目指す。
日常生活では禁煙をし、過労や過度の飲酒を避けることが重要だ。
筑波大の研究チームは、かかりつけ医で通常診療を受けたCKD患者と、加えて生活・食事指導も受けた患者を3年半追跡。
腎機能の悪化のスピードを比べる研究をした。
ステージ3の患者では、指導を受けた方が腎機能が悪くなるスピードが遅かった。
進行度合いにより適切な治療方法を説明する必要がある。
専門医にかかりつけ医、多職種の連携が求められる。
尿と血液の検査を受けると、腎臓の機能が悪化していることが判明。
腎臓が悪いという実感はなかったがその後、東京医科大病院に検査入院し、管理栄養士から食事指導を受け始めた。
米の量や塩分を控えるよう言われ、ご飯は茶わんに7分目にした。
ウォーキングも始め体重は減り、腎臓の働きを示すクレアチニンの指標は悪化せず維持できている。
「具体的な指示のおかげ。医師から『このままだと透析が必要になる』とも言われ、変わらなければと思った」
CKDとは腎臓の働きが徐々に悪くなる病気の総称で進行度は5まである。
原因は糖尿病や高血圧、腎炎など。
進行して末期の腎不全になれば人工透析や移植が必要になる。
生活習慣を見直して悪化を防ぎ、適切な治療を受けることが大切だ。
日本腎臓学会は、進行度に合わせた食事や生活の指導が重要として看護師や栄養士、薬剤師ら向けのマニュアルを作成。
かかりつけ医と連携して、患者への指導に取り組む。
食事の注意点は、塩分やたんぱく質をとりすぎないこと。
塩分は1日に6グラム未満が目安。
たんぱく質の1日の目安はステージ4、5の患者では体重1キロあたり0.6~0.8グラム。
食事量を大幅に制限するとカロリー不足になりがちなので、油や砂糖をうまくとり入れ、標準体重を目指す。
日常生活では禁煙をし、過労や過度の飲酒を避けることが重要だ。
筑波大の研究チームは、かかりつけ医で通常診療を受けたCKD患者と、加えて生活・食事指導も受けた患者を3年半追跡。
腎機能の悪化のスピードを比べる研究をした。
ステージ3の患者では、指導を受けた方が腎機能が悪くなるスピードが遅かった。
進行度合いにより適切な治療方法を説明する必要がある。
専門医にかかりつけ医、多職種の連携が求められる。
■専門職不足、「指導士」を認定
多くの患者に対応するため、診療体制の整備が課題となる。
だが日本腎臓学会の専門医は2017年時点で約4800人。
日本看護協会が認定する透析看護の認定看護師は237人(18年)とさらに少ない。
腎臓病の療養指導ができる医師に看護師、栄養士、薬剤師がそろう医療機関はまだまだ少ない。
状況を改善しようと日本腎臓学会は昨年度、看護師や管理栄養士、薬剤師を対象にした「腎臓病療養指導士」の認定を始めた。
一定の療養指導の経験がある人が所定の講習を受けて試験を受ける。
この春に734人が合格した。
ほかに適切な運動や食事を指導する「腎臓リハビリテーション」の重要性も認識され、日本腎臓リハビリテーション学会は今年度からリハビリ指導士の認定を始める。
どのような治療やケアをどの職種がするとよいのか。
組み合わせを模索している段階だ。
多くの患者に対応するため、診療体制の整備が課題となる。
だが日本腎臓学会の専門医は2017年時点で約4800人。
日本看護協会が認定する透析看護の認定看護師は237人(18年)とさらに少ない。
腎臓病の療養指導ができる医師に看護師、栄養士、薬剤師がそろう医療機関はまだまだ少ない。
状況を改善しようと日本腎臓学会は昨年度、看護師や管理栄養士、薬剤師を対象にした「腎臓病療養指導士」の認定を始めた。
一定の療養指導の経験がある人が所定の講習を受けて試験を受ける。
この春に734人が合格した。
ほかに適切な運動や食事を指導する「腎臓リハビリテーション」の重要性も認識され、日本腎臓リハビリテーション学会は今年度からリハビリ指導士の認定を始める。
どのような治療やケアをどの職種がするとよいのか。
組み合わせを模索している段階だ。