新型コロナウイルス 特徴を知る
無症状でも感染させる可能性
新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になっている
ここまで市中感染が広がると本当に不安になる。
しかし、これまで色々と調べられて、ウイルスとの戦い方も少しずつ分かってきた。
心配しすぎると、気持ちの方が参ってしまう。
適切な対策をきちんとすれば、感染を防げないわけではない。
「風邪や季節性インフルエンザと変わらない」という人もいる
それは違う。
まず、新型コロナは潜伏期間が長く、症状が出てから感染のピークを迎えるインフルと違って、せきや発熱などの症状が出ていない発症前や無症状の人でも、気づかないうちに、ウイルスを体外に排出して、周囲を感染させる可能性がある。
子どもは感染しても、無症状のことも多いから、周囲は気づきにくい。
体外にいるウイルスの生存期間も長い。
若い人は症状が軽いって聞くが
確かに重症化するのは、お年寄りや基礎疾患のある人が多い。
しかし、この病気が怖いのは、軽症だと思っていても、体の中で病気が進行して、急に亡くなることもあること。
海外の調査では、無症状や軽症でも、治った後、倦怠燃や息切れ、味覚や嗅覚障害の後遺症が残る人も少なくない。
コロナって、どう感染するの?
感染経路に以「飛沫感染」と「エアロゾル感染」と「接触感染」の三つがある。
飛沫感染は、感染者がせきやくしゃみ、会話をした時に、ウイル
スを含んだ小さな水滴が飛び散り、近くにいる人たちを感染させる。2メートルグらい飛ぶこともあるけど、マスクを適切に着用すれば、感染予防に効果がある。
一方で、テレビなどでよく見るフェースシールドは効果が限定的だ。エアロゾルは、飛沫よりも小さくて、軽いマイクロ飛沫。
空気が乾燥する冬場は飛沫の水分が蒸発して小さくなり、空気中に長時間浮遊して、それを吸い込んで感染する。
粒子が小さ過ぎて、マスクでは防ぎにくいから、こまめに窓を開けるなど換気を徹底したい。
加湿器を使って、室内の湿度を高くすることも効果的だ。
じやあ「接触感染」は?
感染者が触ったドアの取っ手や手すり、電車のつり革を触って、その手で、自分の目や鼻、口などの粘膜を触ることで感染する。
外ではなるべく顔に触れない。
帰宅したら、すぐに、せっけんでよく手を洗う。
除菌ジェルやスプレーを持ち歩けば、外出先でも、手指を消毒できる。
感染拡大を抑えるために、ワクチンの接種が始まるが、安全性が確認され、多くの人に普及するにはまだ時間がかかる。
お互いに感染予防策を徹底して、かからないよう、移さないようにすることが何より肝心だ。
● 新型コロナウイルスの特徴
① 無症状、発症前でもウイルスを体外に出して、人に感染させる可能性がある
② 潜伏期間が1~14日(3~5日)
③ 後遺症が残ることがある
④ 糖尿病や高血圧、心血管疾患など基礎疾患のある人や高齢者、肥満の人などは重症化しやすい
⑤ 症状 発熱、せき、息切れや倦怠感、味覚・嗅覚の異常(食べ物の味やにおいが分からない)
参考・引用一部改変
朝日新聞・朝刊 2021.2.6