コロナで「動かない生活」 体力低下で死亡リスク高く ①
忙しさやおっくうさから、おざなりになりがちなのが「体を動かすこと」。
動かない生活や体力の低下は、メタボだけでなく、死亡率や認知症にも関わる。
そのリスクは40代ぐらいから進行していることもわかってきた。
「動かない生活」がどのように健康リスクにつながっているのだろうか。
座り時間が長いと死亡率が高くなる
シニア世代では、新型コロナによる健康二次被害といえる状況が起こっている。
シニア世代には「これまでと変わらず外に出て運動をする人」と、「感染を恐れて、一切外に出ない人」という二極化が起こっている。
感染を拡大させないためにも外出を自粛することは重要だが、別のリスクも増える。
外出自粛で活動量が大幅に減ると、筋肉が減り、筋力が低下してしまう。
健康な高齢者が2週間、あまり動かない生活を送ると、脚の筋肉量が3.9%減少したという報告もある。
60歳から80歳にかけては、1年あたり約1%ずつ下肢の筋肉量が低下するので、不活動状態でいると、単純計算はできないがわずか2週間でも老化が進むといえるかもしれない。
もちろんシニア世代だけが問題なわけではない。
働き盛りの人にもリモートワークによる弊害が出てきている。
リモートワークで明らかに長時間化しているのが「座り(座位)時間」。
この座り時間と死亡率の関係を調べた調査がある。
約100万人を対象にした13の研究を解析したところ、座り時間が長くなり、身体活動量が少なくなるほど死亡率が高くなるという。
デスクワーク作業が長くなることは職業柄避けられない人であっても、できるだけ歩数を増やすように意識をしないと、健康リスクを高めてしまうことがわかる。
参考・引用一部改変
日経Gooday 30+ 2021.5.29