iPS血小板、患者に初治験 民間企業発表

iPS血小板、患者に初治験 民間企業発表
他人のiPS細胞から作った止血作用のある血小板製剤を、初めて患者に投与したと、ベンチャー企業「メガカリオン」(京都市)が2日、発表した。
同社が臨床試験(治験)として進めている、世界初となる取り組みで、問題なく完了したという。

血小板製剤は献血でまかなわれており、災害や感染症の流行、少子高齢化などで供給が不安定になる恐れがある。
iPS細胞をもとに量産化することで、計画的な供給が期待される。
 
今回は京都大学iPS細胞研究財団が備蓄する第三者のiPS細胞から血小板を作製。
京大医学部付属病院で4月、血小板の数が少ない患者1人に600億個の血小板を投与した。
副作用などの報告はなく、体内の血小板数の増加が確認できたという。
2023年までをめどに、今回の患者を含め計10人に投与して、安全性や有効性を調べる。
 
同社は、京大の江藤浩之教授らが創設したベンチャー
江藤教授は19〜20年には、難病患者自身のiPS細胞由来の血小板を輸血する臨床研究をしている。
今回実施された治験は、医薬品の販売承認に必要な手続きで、より実用化に近い。
 
最短で25年ごろに薬として承認されることをめざす。

参考・引用一部改変
朝日新聞アピタル 2020.9.25

 

関連サイト

生体内の血液乱流の模倣が巨核球から血小板の生成を促進
https://www.amed.go.jp/2018_seikasyu_04-01.html

iPS細胞から血小板作成、輸血医療の新たな時代を切り拓く 株式会社メガカリオン
https://www.link-j.org/interview/post-3602.html