新型インフルエンザ  家庭の対策は その1(1/2)

食料・マスク備蓄  外出控えて

新型インフルエンザの大流行(パンデミック)が心配されています。
感染拡大を防ぐには、自宅にこもって外出を控えるのが最善として、政府は家庭向け
ガイドラインを出し、食料やマスクの備蓄を勧めています。


「ひょっとしたら今年来るんじゃないかと考えてしまう。子どもに感染したらと思う
と怖い」と福島市内の主婦(40)は新型インフルの発生を心配する。
 
感染症の恐怖を初めて感じたのは、重症急性呼吸器症候群(SARs)が中国で猛威を
ふるった2003年だ。
会社員の夫が中国に単身赴任中。
同僚の家族らが一斉に帰国してきた。
夫ら社員は現地に残ったが、幸い感染はなかった。

新型インフルが話題になってから医療職の知人に聞いたり、ネットで調べたりしている。
だが結局何をどう準備すればいいのか、疑問は募るばかりだ。
 
厚生労働省の専門家会議は9月下旬、家庭で備蓄しておくべき食料やマスクの考え方につい
て、ガイドラインで示した。
 

マスクは、繊維や糸を熱など

で接着させた「不織布製マスク」を1人あたり20~30枚を目安に備蓄するよう勧める。
薬局などで市販され、市販マスクの9割以上がこのタイプ。
発生時には原則外出を控えるが、やむを得ず週2回外出するほか、自らが発症した時に使用
する分も入れて2ヵ月分の計算だ。
 
ガイドラインでは、密着性の高い防護マスク「N95」や、綿織物を重ねた「ガーゼマスク」
についても検討した。
その結果、N95は、長い時間着用すると息苦しくなるため日常生活に適さない、と推奨
しない。
ガーゼマスクは、せきやくしゃみを遮断する効果が低い、という。
 
備蓄は今からしておこう。
不織布マスクの多くは海外で生産されており、発生時に慌てて買おうと思っても売り切れる
恐れがある。
 
ただ不織布製マスクも十分でない。
マスクと肌のすき間からウイルスが侵入する恐れはある。
「マスクは、咳をしている人が他の人にうつさない効果を期待するもの。うつされない、
と考えるのは過信です」と元小樽市保健所長で新型インフルエンザコンサルタントの
外岡立人さんはくぎを刺す。

出典 朝日新聞 2008.10.15
版権 朝日新聞社


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