ふくろう切り抜き帖 2008.12.11

生きたがん細胞光らせる検査分子開発

東京大学の研究グループが、生きたがん細胞だけを光らせる検査分子の開発に
世界で初めて成功しました。
これまで確実な方法がなかった極めて小さながんの発見に威力を発揮すると
みられています。

 
これは、イギリスの科学誌「ネイチャー・メディシン」電子版に掲載された
もので、東京大学の浦野泰照・准教授らは、生きたがん細胞だけ選んで光ら
せる技術を開発し、マウスを使った実験では、内視鏡検査や手術で極めて
小さながんの検出に成功したということです。

 
がん細胞の検出は、MRIなどを使った全身を調べる方法などで「センチ単位」
まで可能ですが、今回の技術を用いて内視鏡検査などを行った場合、「ミリ
単位以下」のがんまでも検出できるということです。

 
また、がん治療の効果をリアルタイムで確認しながら手術を行うことも可能
となり、今後のがんの診断と治療に大きな進展をもたらすとみられています。

 
「もし、こういう技術が普通に使えるようになれば、『ここまで切ったら良い』
ということがはっきりわかって、そこよりプラスアルファで切っておけば、
十分に広くがんを残さずに取れるという線を決められるので、患者さんに
とっては安全で、がんを取り残さないという確実な治療、手術を受けられる
というメリットが出てくるように思います」(神奈川県立がんセンター 
坪井正博 外科医長)

 
開発に成功した浦野准教授は、「5年以内の実用化も可能ではないか」と
話しています。
http://news.tbs.co.jp/20081208/newseye/tbs_newseye4012127.html
(動画を見ることが出来ます)
出典 TBSニュース
版権 TBS


乳がん」の新検査法に保険適用 患者の負担軽減へ

臨床検査機器・試薬メーカー「シスメックス」(神戸市中央区)が開発した、
乳がんのリンパ節転移を短時間で高精度に調べる国内初の自動化検査システムが、
このほど保険適用された。
手術中に転移診断と陽性部分の切除が可能なシステムで、患者の負担を軽減
できるといい、医療機関への普及が期待される。

早期乳がんの手術では通常、摘出したリンパ節の組織を病理医が術中と術後の
二回、顕微鏡を使って診断している。
しかし、術中の限られた時間では正確な診断が難しく、術後に転移が確認され
再手術となるケースも少なくない。
 
これに対し、同システムはリンパ節を試薬で溶かし、がんの場合に検出される
特定の遺伝子が含まれているかどうかを専用装置で分析。
半時間ほどで結果が分かるため、より的確な切除範囲が術中に把握できるという。
 
今年六月に厚生労働省から試薬の製造販売が承認され、同十一月に分析装置と
の併用による検査が保険適用となった。
 
国内ではがん医療に不可欠な病理医の不足が深刻で、検査の自動化により
「患者だけでなく病理医の負担軽減にもつながる」と同社。「全国どの地域でも
一定レベルの乳がん治療が受けられるよう、システムが活用されれば」と話して
いる。
http://www.kobe-np.co.jp/news/kurashi/0001595932.shtml
出典 神戸新聞 2008.12.3
版権 神戸新聞社


夢、空想が「見える」かも 脳活動情報で画像再現

人が見ている画像と脳活動の関係をコンピューターに学習させ、脳活動の情報から
画像を再現させることに成功したと、国際電気通信基礎技術研究所(京都府)の
神谷之康・室長らが11日付の米科学誌ニューロンに発表した。
夢や空想など、頭で思い浮かべている映像も、ものを見るときと同じ脳の「視覚野」
が働いているといい、神谷室長は「夢や空想の読み出しにつながる日も遠くはない」
と話している。
http://www.excite.co.jp/News/society/20081211/Kyodo_OT_CO2008121001001034.html
出典  excite.ニュース 2008.12.11
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<自遊時間>
昨夜は当院の忘年会でした。
早いもので今年も残りわずかになってしまいました。
今年は開院○○周年記念ということで、花束もいただきうれしいひとときでした。
皆さんも忘年会まっさかりでしょうね。
私も家族の忘年会を年末に行う予定にしています。

読んでいただいて有難うございます。
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