アルツハイマー病の早期発見

アルツハイマー病の早期発見法 その1

将来、アルツハイマー認知症の発症が事前にわかるかも知れません。
原因物質とみられる蛋白のたまり具合を画像でみる検査の研究が、日本で昨年
(2008年)から本格的に始まりました。
アミロイドPETでアミロイドの沈着を画像表示する検査です。

アルツハイマー病では、元気なうちから、脳の変化が始まっているというの
が定説だ。
中でもアミロイドの沈着は早いうちに始まり、症状が出る数十年前から始まる
と考えられる。
■アミロイドが蓄積しても、必ずしも発症するわけではないところにこの検査
の限界がある。


<参考および引用記事>

イメージ 1


朝日新聞・朝刊 2009.4.10
<関連サイト>
アミロイドイメージングとは?
http://medical-checkup.info/article/76611375.html

PET アミロイドイメージングによるアルツハイマー病診断の研究動向
http://www.rada.or.jp/database/home4/normal/ht-docs/member/synopsis/030301.html



新開発の脳PETスキャンは有用 
アルツハイマー病と軽度認知障害を鑑別!
http://www.inetmie.or.jp/~kasamie/FDDNP-PET.shtml


アルツハイマー病の早期発見法 その2
脳卒中後遺症治療の進歩によって、脳血管性の認知症(痴ほう症)は予防も
ある程度可能になってきましたが、アルツハイマー型の認知症は年々増え続
けています。
残念ながらアルツハイマー型の認知症は現在、確立された予防、治療法が
ありません。
このため、早期に発見して少しでも進行を遅らせることが、本人と家族の
負担軽減につながるのです。

●受診時に共通の反応
お年寄りの認知症は、脳血管性とアルツハイマー型とに大別されます。
かつて日本では脳血管性が圧倒的に多かったのですが、最近はアルツハイ
マー型の方が多くなっています。
 
アルツハイマー型の認知症では、受診時に共通した反応が見られます。
通常は、家族が付き添って受診しますが、質問された本人は、必ずといって
よいほど、そばに立っている家族の顔を見て、教えてほしい、答えてほしい
といった動作をします。
家族が右にいれば右を、左にいれば左を見上げるので、これを『左右見上げ
症候群』と呼ぶ医師もいます。
 
この動作は、自分に自信がなく、だれかに頼りたいという患者の気持ちの表
れと考えられています。

●進行を遅らせる可能性
家庭で、お年寄りが何か聞かれたときにそばにいるほかの家族の顔をうかがう
ような動作をするようになった場合は、アルツハイマー型の認知症が疑われ
ます。

ただし、こうした動作を示すようになったときには既に発病しているので、
そうなる前に発見して、適切に対応した方がいいのです。
その目安として、予測テスト(東京浴風会病院 大友英一先生考案)を参考に
するのも一つの方法です。

このテストは、ぼけのごく初期、ぼけの始まり、あるいはぼけに進展する可能
性のある状態を、本人(60歳以上)や家族の人が簡単に予測できるように
考案されています。

中でも重視すべきは、表の 7 から10の設問です。
病的と評価された場合は、まず掛かり付けの内科医に相談してみることです。
 
現在、アルツハイマー型の認知症の治療法は確立されていませんが、進行を
遅らせることはできます。
それによって本人の不安解消とともに、家族間のトラブルや介護などの負担
が軽減されるのです。

ぼけは、お年寄りだけの問題ではありません。
このテストの内容は、若い人たちにも知識としてぜひ持ってほしいものです。
そうすれば、世代間の摩擦は避けられ、家族間の思いやりを育てることにも
なり、ひいては潤いのある社会の一助になると考えられるからです。

<参考および引用サイト>
■あなたの健康百科 アルツハイマー病の早期発見法
http://www.medical-tribune.co.jp/kenkou/2.htm

アルツハイマー病の早期発見
http://blog.hix05.com/blog/2009/03/post_949.html
アメリカ・ペンシルベニア大学レスリー・ショー Leslie Shaw 博士らの
グループは、アルツハイマー病のマーカーとしてアミロイドβプロテイン
プロテイン・タウに着目し、脊髄液中でのそれらの濃度を測ることで、アルツ
ハイマー病にかかる確立およびその進行度をはかることに成功した。
4100人を対象に行った実験の結果では、87パーセントの確率で、病気の状態
を判定することができたそうだ。