一人暮らしの認知症

核家族化の進む現在、一人暮らしの認知症が社会問題としてクローズアップされています。
独居老人、遠距離介護などと同様に最近特に目立つ問題ですが、本人はもちろん介護者の悩みも深いのです。
施設への入所といっても施設数自体限定的で、介護者の経済的負担も少なくありません。

最近、新聞でも、この「一人暮らしの認知症」が特集としてとりあげられました。



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出典 朝日新聞・朝刊 2009.8.8
版権 朝日新聞社

社団法人 成年後見センター・リーガルサポート
http://www.legal-support.or.jp/


<関連サイト>
もの忘れがあっても安心して地域で生活し続けるために
http://www.pref.ishikawa.jp/kenkou/ninchisyou/faq_ans1.html

認知症者の一人暮らし 火事の心配は?
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1706903.html

遠方での一人暮らしの父に、初期認知症が・・ - 教えて!goo
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3436237.html


認知症の68歳女性、一人暮らしとグループホーム、どちらが幸せなのでしょう?
http://ansinrougo.jp/questions/?action_questions_detail=true&id=63

認知症、一人暮らしの高齢者を犯罪から守れ
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2009_123206540019.html





新型インフルエンザ 関連サイト>
#名古屋で死亡の女性が新型感染の疑い
名古屋市は8月26日、新型インフルエンザへの感染が疑われる同市内在住の70歳代の女性が25日に誤嚥性肺炎で死亡したと発表した。
糖尿病の基礎疾患(持病)を持つ市内在住の40歳代の男性が新型に感染し、一時は重症だったことも明らかにした。
女性が入院していた市内の病院の職員1人と別室に入院していた患者2人が、26日午後にPCR検査で陽性反応が出たことから、厚生労働省では「確定患者ではないが、新型への罹患の疑いがある人も含めて国内で4人目の死者が出た」としている。

同市内の病院に入院中だった女性が24日に38度台の発熱があったことから、病院側が簡易検査を実施した結果、A、B型共に陰性だった。
また、胸部レントゲンでも肺炎の兆候は見られなかったという。
25日朝になり、40.4度まで熱が上がって呼吸困難となったことから、再び簡易検査を実施。今度はA型で陽性反応が出たが、女性は午前10時23分に死亡した。
市によると、病院側が検体を廃棄したため、PCR検査ができない状態だという。
 
ところが、女性が亡くなった25日、別の病室に入院していた患者2人と職員1人が発熱。
病院側が簡易検査を実施した結果、3人ともA型の陽性反応が出た。
その後、PCR検査を行ったところ、26日午後に新型への感染が確定した。
市によると、現在、別の病室に入院する患者1人と職員1人からも、新型インフルエンザの疑い症状が出ているが、現時点では詳細は分からないという。

一方、40歳代の男性は、19日に38度台の発熱があったため、医療機関で簡易検査を行ったが、A型陰性だった。
3日後の22日、男性が呼吸困難となり、胸部レントゲンの結果、肺炎の症状が現れたため、再度簡易検査を実施したが、再びA型陰性だった。
 
24日になって病状がさらに悪化したため、男性は亡くなった女性とは別の市内の病院に入院。
3度目の簡易検査を実施したが、陰性反応だった。
ただ、男性が糖尿病の基礎疾患があることなどから、医師はタミフルを予防投与。
その後、男性はICU(集中治療室)に入り、酸素吸入を受けた。
その翌日、症状が回復して一般病床に移ったものの、念のため病院側がPCR検査を行ったところ、新型への感染が確認されたという。
男性は現在も入院中だが、熱も下がり、病状も回復している。
hhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090826-00000013-cbn-soci
出典 医療介護CBニュース 2009年8月26日23時47分配信  
 
<コメント その1>
3例目も名古屋で、今回の4例目と同様に院内感染が起きています。
患者2人と看護士師の計3人に感染がひろがっています。
誤嚥性肺炎で死亡」という診断は疑問です。
3例目は最初「誤嚥性肺炎」という診断で抗生剤を投与し、途中から「新型インフルエンザ」としての治療に変更されました。
誤嚥性肺炎」は細菌感染であり、「新型インフルエンザ」による肺炎はウイルス感染であるからです。

<コメント その2>
糖尿病の男性の症例。
簡易検査を3回行っていずれも陰性。
PCR検査を1回行っただけで陽性。
これも何だか変です。
19日に発症して25日にPCR検査を行っていますが、発症後6日目に陽性に出るのも少し変です。
一般論で申し訳ありませんが、開業医は例年数多くのインフルエンザ患者を診察して来ています。
しかし、病院勤務医はわれわれ開業医のようにはインフルエンザ患者に接する機会は多くない筈です。



#「新型」診断の医師の届け出義務を廃止-厚労省
http://news.cabrain.net/article.do?newsId=23928&freeWordSave=1
厚生労働省は8月25日、新型インフルエンザ患者を診断した医師の感染症法12条に基づく届け出を不要とする改正省令を施行した。
これによりクラスタサーベイランスでは、患者数の把握を取りやめ、集団発生件数のみを把握することになった。
結核感染症課の中嶋建介・感染症情報管理室長は26日の記者会見で、「流行期に入った公衆衛生対策のあるべき姿だと考えた」と説明。
また、17-23日の集団発生の件数は794件で、累計では2522件となったことを明らかにした。

■中嶋室長は26日の会見で、全国約5000の定点医療機関当たりのインフルエンザ患者の報告数が、10-16日の週に「1.69」となり、全国的な流行の指標である「1.00」を超えたことを踏まえ、「重症化する患者の動向を見て、公衆衛生対策に反映できる情報を得るのが、流行期に入った公衆衛生対策のあるべき姿だと考えた」と説明した。
クラスタサーベイランスによる集団発生件数の把握については、「状況の推移を見て、もうしばらく続ける」としながらも、「季節性の流行期のようなレベルになれば、それすらも難しくなる」との認識を示した。
 
■今後は、流行の指標として、集団発生の件数と併せて、定点医療機関当たりの報告数と、それによる推計患者数を注視するとした。
また、今後も継続するウイルスサーベイランスでウイルスに変異が起きていないかどうかや、インフルエンザ入院サーベイランスで入院患者の動向を見ていくとした。

■また、国立感染症研究所感染症情報センターが、新型インフルエンザ患者の約7割が10歳代以下だとするデータを公表したことに関して、「欧米など各地においても若年、青年に(感染者が)多い」と説明。クラスタサーベイランスの結果からも中学校、高校での発生が多いことを踏まえ、「学校の学年閉鎖や休校などの動向は、季節性の場合でも流行の状況をとらえる一つの指標となるが、新型の場合は特に(状況が)強く反映される」と述べた。
http://news.cabrain.net/article.do?newsId=23928&freeWordSave=1


<コメント>
「医師の届け出義務を廃止」は正しい判断でしょうか。
われわれ第一線の開業医には何の通達もありません。
情けないことに、情報は一般の方とまったく同様で「新聞」「TV報道」「ネット」だけです。
行政や医師会を通した通達はまったくありません。
最前線の医療機関はそういった状態なのです。

「集団発生」の定義はどのようになっているのでしょうか。
それが分からなければ対応のしようがありません。

昨日のTVニュースで舛添厚労大臣の出席のもと、新型インフルエンザワクチンについての有識者を集めての会議の様子をやっていました。
その中で小児科学会会長(個人的に知っている先生です)が、「新型インフルエンザワクチンに関する情報がわれわれのもとに入って来ない」と発言していました。
彼らでもそんな状況ですから、われわれ開業医がツ○○桟敷になるのも当然といえば当然です。

最前線の診療側がそういったお寒い状況であることをご理解下さい。
そして、PCR法は医療機関ではいまだにできないことも。
そのうち簡易試験もキットが枯渇しそうです。

報道の中の「市によると、病院側が検体を廃棄したため、PCR検査ができない状態」は医療側が新型インフルエンザを想定していなかったことを言いたいのだと思いますが、PCR検査は医療機関から取り上げられて(?)いるのです。


読んでいただいて有難うございます。
コメントをお待ちしています。
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