新型インフルエンザワクチン 2009.9.23

新型インフルのワクチン接種費用、全国一律に
#6000~8000円…厚労省方針
厚生労働省は、新型インフルエンザワクチンの接種費用を全国一律にする方針を固めた。
保険診療ではない予防接種は、一部を除いて費用が医療機関ごとに異なる。

厚労省は接種を請け負う医療機関に金額をあらかじめ示す方向で検討し、地域や施設で格差が出ないよう配慮する。

厚労省新型インフルエンザワクチンについて、接種費用を自己負担してもらうよう調整しており、2回接種で6000~8000円程度になる。
生活保護世帯など低所得者は負担を軽減する。
10月下旬から、まず医療従事者に接種し、来年3月までに計約5400万人に打つ方針だ。

ワクチン接種は本来、予防接種法で国が勧奨する疾病を除いて自己負担となり、メーカーや医療機関がワクチン代や診察代、注射料を自由に設定できる。
接種率を上げるため、費用を助成している自治体もある。
このため、財政が厳しい自治体から「費用負担で地域格差が生じないようにしてほしい」との要望が上がっていた。

厚労省によると、新型インフルエンザワクチンは、国がメーカーから買い上げ、医師会と市町村がとりまとめた医療機関に販売。医療機関が接種と共に費用を徴収することになる。
出典 読売新聞 2009.9.22
版権 読売新聞社
<コメント>
新型インフルエンザワクチンは皆さんの関心が強く、診察の際についても予約についてよく聞かれます。
季節型インフルエンザワクチンは予約(しかし、これも昨年の接種実績の8割しか薬品卸業者から供給されません)、新型インフルエンザワクチンは仮予約としています。
この新型インフルエンザワクチンについても具体的な接種にあたってはいろいろ問題があります。
まず、指定医療機関になるかどうかは現時点でわからないのです。
そして一番の問題は優先順位の決定です。
予約した中で優先順位を決めるのは(新規の方もみえるため)至難の技です。
たとえば、乳児のいる母親とか、十分な状態把握がされていない予約名簿から優先順位を決めることなどできません。


新型インフルエンザワクチン 関連サイト>
#ワクチン接種、10歳以上で健康なら1回で十分
 米政府は21日、10歳以上の健康な子供への新型インフルエンザワクチン接種は1回で十分とする臨床試験の結果を発表した。

ただ、9歳以下はワクチンの効果が低く、3週間の間隔を置いて2回の接種が必要とみられる。
 
国立衛生研究所(NIH)などが、仏サノフィ社製のワクチンを使って試験したところ、10~17歳の健康な子供は接種後8~10日で76%に免疫ができた。重い副作用もなかった。
3~9歳では36%、3歳未満では25%に低下した。
疾病対策センターCDC)は「幼児の反応が弱いのは、季節性インフルエンザのワクチンと同じ傾向」としている。
健康な大人には、すでに「1回の接種で十分」との結果が出ている。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090922-OYT1T00577.htm?from=main4
引用 読売新聞 2009.9.23
版権 読売新聞社
<コメント>
新型インフルエンザ用ワクチンの臨床試験が国内でもようやく始まりました。
新型インフルエンザに対しては(多分)誰もが免疫を持っていません。
したがってワクチンの効果を得るためには2回の接種が必要と考えられていました。
しかし最近になって海外(米国やオーストラリア)で1回接種でも効果が期待できるとの報告がされています。
免疫を高める効果を持つアジュバントという成分を加えたワクチンかどうかで1回か2回になる可能性もあります。


#人口7割にワクチンで流行制御=新型インフル、子供優先で効果-米国
新型インフルエンザのワクチンを人口の7割以上に速やかに接種できれば、大流行を抑制できるとの試算を、米ワシントン大などの研究グループがまとめた。
特に子供を優先した場合が効果的だった。
科学誌サイエンス電子版に11日、発表した。

 
新型インフルエンザは、家庭や学校での集団感染が多く、5~18歳の年齢層が多数を占める。

 
研究グループは、米国などでの感染の拡大状況から、家庭での再感染率を27.3%、学校で1人の子からほかの子に感染させる人数を2.4人、感染させるまでの日数を2.6~3.2日と算出。
これを元に、ワクチンの接種率や時期による流行抑制効果を試算した。 

引用 時事通信 2009.9.11
版権 時事通信社


#The Transmissibility and Control of Pandemic Influenza A (H1N1) Virus
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/1177373



イメージ 1

ヘレンド社製の置物

イメージ 2

ミロの描いた鳥から創作された料理。カタルーニャ地方の名物、塩だらと、白と緑の2種のアスパラガスを用いた一品。

(いずれに「家庭画報」より)

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