強化インスリン療法

●可能な限り良好な血糖コントロールが目標
インスリン治療の中で、次第に注目されてきているのが「強化インスリン療法」です。
これは、「インスリンの頻回注射またはインスリン持続皮下注入(CSII)療法に血糖自己測定を併用し、インスリン注射量を医師の指示に従い、患者自らが調整しながら可能な限り良好な血糖コントロールを目指す治療法」(「インスリン治療ガイド2000」)とされます。
対象となる主なケースは次の通りです。

1) 1型糖尿病患者
2) 妊娠中あるいは妊娠を希望する患者でインスリン治療が必要な場合
3) すい臓摘出手術を受けた患者
4) 1日のインスリン総投与量が多く(30単位以上)、かつコントロール不良の場合
5) 不安定型糖尿病

●携帯用注入器や血糖自己測定器で簡便に
強化インスリン療法のポイントは、できるだけ生理的なインスリンの分泌パターンに近づけること。
そのために頻回注射や血糖自己測定が不可欠です。
これらは、携帯用注入器やキット製剤(カートリッジと注射器が一体になった使い捨て型)、あるいは血糖自己測定器の開発で簡便に行えるようになりました。

低血糖の理解と対応も条件
強化インスリン療法は良好な血糖コントロールを目指すため、結果として合併症の発症・進展をよりよく防止できます。
しかし、厳格な血糖コントロールを目指すことで、低血糖の頻度も高くなります。
強化インスリン療法を行う際には、事前に低血糖の原因や症状をよく理解し、低血糖になったときの対応がきちんとできるよう一定のトレーニングを行うことが欠かせません。

<参考および引用サイト>
強化インスリン療法とは?

「強化インスリン療法で合併症の予防が可能に」
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<番外編>
米大統領新型インフルで国家非常事態を宣言
ホワイトハウスは24日、米国内での新型インフルエンザの感染拡大に対する「国家非常事態」を宣言した。
米政府は今年4月にも「公衆衛生に関する緊急事態」を発令したが、国内の感染者が数百万人に達し、死者が1000人を突破するなど、感染拡大に歯止めのかからない状態に陥っていた。
ワクチン供給も大幅に遅れ、首都圏のメリーランド州では接種を求める人々が保健機関に殺到する混乱が起きていた。
産経新聞 2009.10.25
<コメント>
メディアでは連日、新型インフルエンザワクチン接種の接種開始時期とか優先順位について報道しています。
しかし1回接種か2回接種か迷走していることに象徴されるように、ワクチンの効果もよくわかっていないのです。
従来の季節型インフルエンザでさえ、有効性について十分には検証がされていません。
新型インフルエンザワクチンについては「かからないわけではない。しかし重症化や死亡を防ぐ(可能性があるかも知れない)」というのが正直なところです。
今後、新型インフルエンザワクチン接種者から重症化や死亡例は(必ず)出る筈です。
その際にはどのような説明がされるのでしょうか。





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