ロタウイルス向けワクチン

ロタウイルス向けワクチン、英グラクソが年内にも日本で申請
英製薬大手グラクソスミスクラインは幼児の胃腸炎を引き起こすロタウイルスの感染を予防するワクチンを年内にも日本で承認申請する。
実用化すれば同ウイルス向けでは日本初のワクチン。日本では感染症の対策に治療薬の普及が先行しているが、新型インフルエンザの流行でワクチンの重要性が見直されている。主力のワクチンを相次いで日本に投入し、今後の市場拡大に備える。
 
年内にも承認申請を目指すのは「ロタリックス」。
幼児が感染すると激しい下痢や脱水症状を起こすロタウイルスへの感染を予防する。世界100カ国以上で承認を受けている。日本では年内に投入する子宮頸(けい)がん向けとともに同社の主力ワクチン。


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出典 日経新聞・朝刊 2009.11.3
版権 日経新聞


<関連サイト>
グラクソ・スミスクライン社の経口生ロタウイルスワクチンRotarix、米国FDAにて承認取得
http://www.japancorp.net/Japan/article.asp?Art_ID=43296

わが国にロタウイルスワクチンは必要か?
http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM0811_01.pdf
ロタウイルス腸炎は、乳幼児のほとんどが経験する病気であるが、約40 人に1 人の割合で重症化
するため、脱水に対する入院治療が必要になる。
先進国では乳幼児が死亡することはまれだが、5 歳未満の下痢症入院の半数以上が本症であるという大きな疾病負担がある。
■先進国であってもほとんどの乳幼児が本症の罹患を免れないため、重症化による入院をなくすことを目的とした安全性が高く有効な2種類のワクチンが開発された。
メルクが開発した5価ウシ・ヒトロタウイルス組換え体ワクチンであるRotaTeq と、グラクソスミスクラインが開発した単価ヒトロタウイルスワクチンであるRotarix である。
■この2 つのワクチンはすでに世界100 カ国以上で認可され、2006 年以降アメリカ合衆国、オーストラ
リア、ヨーロッパと中南米の12 カ国で定期予防接種に組み込まれ、ロタウイルス腸炎による入院の
減少という効果が見られ始めている。
ロタウイルス腸炎による入院を防止する安全で有効性の高いワクチンが利用可能であるのだから、これを使いたい人があれば使用できるようにワクチンを認可し、この権利を制度として保障すべきであると考える。


ロタウイルスワクチン
http://idsc.nih.go.jp/iasr/28/332/fr3322.html
■2004年に開発途上国でのロタウイルス感染症による死亡者は約52万7千人と推定されている。
感染経路は糞口感染で、3歳までにほとんどの者が罹患しており、途上国では感染者の多くは1歳未満である。
■一般にロタウイルスワクチンは、重症ロタウイルス疾患に対して90~100%、また、ロタウイルス下痢症に対しては74~85%の予防効果がある。
■これまで、ロタウイルスワクチンの臨床的効果が確認されてきた米国、ヨーロッパ、およびラテンアメリカなどの地域で、WHOはロタウイルスワクチンをその地域の予防接種プログラムに含めることを強く推奨している。
しかし、現在のロタウイルスワクチンの効果は他の地域で実証されていないため、特にアジア、アフリカでその効果が確立されるまで、WHOはロタウイルスワクチンの全世界的推奨を控えている。


小児へのロタウイルスワクチンが胃腸炎を防ぐかもしれない
http://yaplog.jp/kashin/archive/2271



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