新型インフルエンザワクチン 2009.11.4

いよいよ医療関係者の新型インフルエンザワクチンの接種が開始されました。
当院にも人数分のワクチンが有償で配布されて来ました。
注文した覚えはありません。
ただ医療従事者の人数の確認の問い合わせが来ただけです。
そのワクチンはいまだに保冷庫に眠っています。

<関連サイト>
臨時 vol 198 「新型インフルエンザワクチンで薬害を起こさないために
http://medg.jp/mt/2009/08/-vol-198-1.html
■季節性インフルエンザワクチンには、あまり予防効果はありません。
重症化を防ぐ可能性があると言われていますが、それも100%ではありません。
その効果は、ワクチンの型が合っていない場合10~30%、型が合っていても40~80%程度です。
■実は、厚労省が季節性インフルエンザワクチンの有効性を認めて、予防接種法
に位置づけているのは、65歳以上と基礎疾患のある人だけです。
新型インフルエンザワクチンも、季節性インフルエンザワクチンと同程度の効果と推測されていますが、世界中で初めて使うのですから、どの国もどの製薬企業も、十分なデータを持っていません。
■我が国では、十分な議論をしないまま、エビデンスのないワクチンが多数の国民に接種されようとしていることになります。
仮に、副作用の頻度が0.01%~0.001%程度であったとしても、数千万人にワクチンを接種すれば、数百人~数千人に副作用が起こり、重大な社会問題を引き起こします。
■WHOは、ワクチンを大規模に接種すれば、副作用は避けられないと明言しています。
さらに、各国が少数のデータで迅速承認するのであれば、安全性への配慮を忘れてはならないと警告しています。
新型インフルエンザワクチンの導入にあたって、リスクとベネフィットをどのように考えるか、国民的な議論が必須です。
ところが、マスメディアはこの問題を全く報道していません。
このため、多くの国民は十分な判断材料を持ち合わせません。
これまでのメディア報道を見る限り、多くの国民は新型インフルエンザワクチンを有効と信じ、十分量のワクチンが確保出来れば、「国民皆接種」すべきだと考えているように見うけます。
<コメント>
この内容がすべて正しいとは限りません。
接種される前に参考にされることをお薦めするだけです。




ある日の新聞に「小児への接種を早めるべきである」という主旨の社説が掲載されました。
その中には起こりうる副作用については一切書かれていません。
もし一例でも副作用が起これば「政府は迅速な救済制度の具体化を」といった社説が掲載される筈です。
個人的に昔から現在の小児科学会会長を知っています。
彼が副作用出現によって窮地に追われることのないことを祈るばかりです。


イメージ 1

出典 朝日新聞・朝刊 2009.10.31
版権 朝日新聞社


<関連記事>
イメージ 2

出典 朝日新聞・朝刊 2009.10.31
版権 朝日新聞社



<きょうの一曲>
MOZART Violin Sonata 454~(3) 諏訪内晶子
http://www.youtube.com/watch?v=M3o5RabkO9c



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