夏バテ防止 まず食事から

梅雨が明けたと同時に猛暑日が続く毎日です。

これだけ暑いと湿気もすっ飛んでしまうのか、まるでサウナの中を歩いているようです。

海外ではロシアで過去に無い気温となり36度を記録しました。
その結果1600人ほどの水死事故も起きています。

世界的な異常気象のようです。
きょうは新聞記事にでた「夏バテ対策」を紹介します。


夏バテ防止 まず食事から

いよいよ夏本番。
夏バテも起こりやすくなる。
体が疲れやすく、だるさを感じる。
食欲も衰えるので充分な栄養が取れず、疲労がなかなか回復しない。そこで夏バテ防止にはいつも以上にバランスの取れた食生活や水分補給に工夫が必要となる。

夏バテの主な症状としては食欲がない、疲れやすい、だるいなどがある。
暑さの急激な変化に体がついていかず、胃の働きが弱まり、食欲も低下する。

また大量の汗をかくと、水分と一緒にビタミンやミネラルなどが体の外に流れ出ていく。
なかでも豚肉やウナギなどに含まれるビタミンB1はご飯やパンなどの炭水化物が消化されて出来るの当分をエネルギーに変えるのに必要。
これが不足すると体がだるくなったり、疲れやすくなったりする原因ともなる。

暑いと食欲が落ち、そうめんやそばばどあっさりした食べ物ばかり口にしがちだ。
肉や魚、野菜などが欠けると、エネルギー源となるたんぱく質のほかにビタミンB1など疲労回復に必要な栄養が不足し、だるさの原因ともなる。
夏は普段より栄養のバランスを意識する必要がある。

夏の食事は量より質を重視し、少なめでも1日3食の食事はご飯やパンといった主食だけでなく、肉や魚、大豆などのたんぱく質を取りたい。

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夏の食事は量より質を重視し、少なめでも1日3食の食事はご飯やパンといった主食だけでなく、肉や魚、大豆などのたんぱく質を取りたい。
副菜は野菜や海藻などを合わせることでバランスがよくなる。
めん類のときでも、しそやキュウリなどの野菜と一緒に食べる。
ビタミンCが豊富な夏野菜を食べたい。
トマトには、体を冷やしたり、ストレスに対する抵抗を高めたりする効果がある。

暑さで料理が面倒なとき、簡単にできて冷たく食べられるのが豚肉の冷しゃぶと蒸し鶏だ。
冷しゃぶは豚肉を湯がいて大根やキュウリ、豆腐などとポン酢で食べる。
蒸し鶏は胸肉を耐熱ガラスに入れ、塩、こしょう、酒を加える。
しょうがとネギを入れて10分ほどレンジで加熱し、細くちぎる。
これを冷蔵庫に入れて冷やしておけば、そうめんやサラダと食べられる。

食欲がないときはトウガラシやカレー粉などの香辛料のほか、梅や酢など酸味を使うと食欲が出る。

脱水症を防ぐため、水分補給も重要だ。
この際にはこまめに取ることを心がけたい。
水やお茶などを数回に分けて少しずつ取るといい。
冷たいものを一気に飲むと、胃腸の機能を弱くして食欲不振や消化不良を招くこともある。
水分の取り過ぎや、糖分が多い清涼飲料水などを飲み過ぎると空腹感が薄まるので注意が必要。
またビールなどアルコール飲料は、利尿作用から飲んだ以上の水分が体内から出て行くので気をつける。

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食事以外に夏バテの原因となりやすいのが冷房だ。
涼しい室内と暑い屋外の温度差が大きいと体がついていかず、体温を調節する機能がうまく働かなくなる恐れがある。

体が冷えて胃腸の働きが低下した場合は、暖かいスープなどが効果的だ。

暑いからといって冷房を強くして室内にずっといると、汗をかかなくなり、代謝の衰えが心配になる。
夏バテを防ぐには適度な運動も必要だ。
運動不足では汗をかいて体温を調節する機能が弱くなる。
炎天下を避けて朝夕の涼しい時間帯に散歩するといい。

要点は、「規則正しい生活リズムを心がけ、バランスの取れた食事や十分な睡眠を取る」ことだ。

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出典 日経新聞・朝刊 2010.7.24(一部改変)
版権 日経新聞




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2010.7.18撮影 東京・丸の内 
(素敵な街並です。どんな車も妙に素敵に見えてしまうのが不思議です。)



<自遊時間 その1>
「世界最大の花」に客殺到、入園を停止 小石川植物園
「世界最大の花」とされるショクダイオオコンニャクが開花し、東京大学理学系研究科付属植物園(小石川植物園、東京都文京区)には23日朝から、花を見ようと来園者が殺到した。周辺の道路が渋滞し、警察から対応を求められたことから、同園は午前10時半ごろ入園を停止した。開花期間は2日程度とされる。
午後1時すぎに植物園から出てきた男性は「猛暑の中、午前9時半から3時間並んだ。くさい、と聞いていたけど、においはしなかった。それにしてもすごい人気だね」。暑さで気分が悪くなった人も出て、一時は救急車や消防車も出動した。

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「世界最大の花」もうすぐ咲きます 東京・小石川植物園
http://www.asahi.com/science/update/0714/TKY201007140188.html
ショクダイオオコンニャクインドネシアスマトラ島原産のサトイモ科植物。
原産地では絶滅のおそれがある。
地下のイモに十分な養分がたまったら、高さ1~3メートルの花茎を伸ばし、花を咲かす。
花びらのように広がっているのは葉が変形した仏炎苞(ぶつえんほう)という部分で、その中心から突起のようなものが高く伸び、根もとに小さな本当の花が数千個つく。
周囲に腐敗臭を放ち、虫を呼ぶ。
■ひとつの花で世界最大とされるのは直径約1メートルにもなるラフレシア・アーノルディだが、ショクダイオオコンニャクは花の集まり(花序)の大きさから「世界最大」と言われている。


<自遊時間 その2>
昨日のTV番組で「患者への負担を少なくする総合診療を確立させたい」というタイトルで、千葉大学医学部附属病院・総合診療部の生坂政臣教授が出演していました。
http://www.tbs.co.jp/yumetobi/backnumber/20100725.html

その後、生坂教授監修の「GM 踊れドクター」も放送され、さながら「生坂デー」でした。
「問診が何よりの診断の武器」。
肝に銘じたいと思います。





読んでいただいて有難うございます。
コメントをお待ちしています。
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