爪から分かる健康状態

厚み、色、形 足の爪から分かる健康状態

手の爪に比べて、足の爪の状態は案外気にしないもの。
でも、足の爪の形や色の変化は、時に重要な体調のシグナルとなるようです。

爪が白くなってはがれる 治療や普段のケアは?
爪の変化は局所的なものと、すべての爪に現れるものがある。
すべての爪に現れるときは全身の疾患を表す可能性があり、注意が必要だ。
 
局所的な変化は力がかかる部分に、起こりやすい。
先のとがった靴を履いて圧迫されると、親指や小指の爪の外側が分厚くなる。
靴の形に気をつけ、力をかけなくするなどの対策もあるが、厚くなった部分はグラインダーなどで削ることもできる。
 
深爪をして、爪の角を落としてしまうと爪が肉に食い込んだり、突き刺さったりして痛みが出る。
陥入爪と呼ばれ、軽度なら、食い込んだ爪と肉を引き離すように弾力のあるテープで巻く「アンカーテーピング法」などで改善することもある。
痛みや腫れが強いときは、医師による治療を受ける必要がある。
 
一方で足は靴などで覆われ、通気性が悪いため、水虫(白癬)になりやすい。
白癬が爪と皮膚の間に入り込むと、爪白癖にかかる。
感染で局所的に爪が分厚くなり、白く濁る。
こうなったら、菌の生育を阻害する薬を飲んだり、塗り薬をつける必要がある。
 
ケアで対応できる変化もある。
爪に出る横筋は、市販のハンドクリームやオイルを爪の根元から先に向かって伸ばしていくことで、防ぐことができる。
 
全身疾患につながる可能性のあるシグナルは、爪の中央がへこんで、スプーンのような形になるさじ状爪や、爪全体が大きくなって、丸く隆起し、指の先端が厚く、太鼓ばちのように肥大するばち状爪などだ。
前者は鉄欠乏性貧血、後者は慢性的な心疾患、肺疾患などで見られる。
爪に普段と違う色が出た場合は、深刻な場合がある。
例えば、黒は腫瘍、黄色や赤は心臓や肺、白は肝臓の疾患に関連する可能性があり、いずれも医師の診察が必要だ。     

参考・引用
朝日新聞 2018.1.13