子どもの口呼吸

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強くかめず鼻も働かず

そもそも鼻にはどんな役割があるのか。
大木さんによると、においを感じるだけでなく、吸った空気を加温、加湿する機能
があるほか、ごみや細菌などの「外敵」を取り除くフィルターの役も担っている。

ところが、口呼吸ではそうした鼻の機能が働かない。
「外敵」の侵入を許し、加温、加湿のない空気が肺に入って、肺に負担がかかる。
加えて口の中がかわいて唾液の働きが悪くなるので、汚れが付きやすくなる。

さらに、口をしっかり閉じる習慣がないと、食べる時に強くかめず、消化が悪く
なったり、食事の時にくちゃくちゃと音が出たりするようになる。

口呼吸のきっかけと考えられるのは、鼻の奥にあって侵入してきた細菌などを
認識するアデノイド(咽頭扁桃)が大きくなったままになり、鼻の空気の通り道
が狭くなることだ。
アデノイドは細菌感染などの炎症で肥大するが、ふつうば6,7歳をピークに
小さくなっていく。

    ■ □ ■

また、アレルギー性鼻炎など慢性的な鼻づまりや、かみ合わせが悪いことが
口呼吸のきっかけになる。
ただ、一時的な鼻づまりなら習慣にならないよう注意しておけば、それほど
問題はない。

どうすれば鼻呼吸が身につくか。

「まず口を結ぶ習慣づけが大事。乳歯が生えているうちにつけてほしい」と
石田さん。
日頃、家庭で観察し、口で注意するだけでなく、練習するときには、ほめ励
ましながら毎日30分ほど閉じていられるようにする。
口を閉じている時、舌の先は、上あごに付いているのが正しい位置だ。

食べる時は、前歯でかみ切り、唇を閉じて奥歯でよくかみ、ごっくんとのみ
込む、という正しい咀嚼を習慣にすることも大事だ。
唇の間にはさみ、口を閉じる訓練する道具を置いている歯科もある。

出典 朝日新聞・朝刊 2007.2.11
版権 朝日新聞社



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