半永久的なインフルエンザワクチン

9月になると何だか秋の気配を感じ、同時に冬の到来も考えるようになります。
当院も早々に職員の忘年会の会場を確保しました。
こんなことにだけ計画性を発揮す自分が情けなくなります。
冬の準備といえば、インフルエンザワクチンです。
受験生のいる家庭では今年はどうしようかと考えてみえるのではないでしょうか。

インフルエンザの予防接種は、毎年流行するウイルスが変異するため、流行株を予測すると
いう作業が必要になります。
毎年夏前にはワクチン製造にとりかかるため、流行株の予想も当然それより前ということ
になります。
年によってはその年の流行が終焉する前から翌シーズンの流行株を予測しなければなり
ません。

ところで臨床医にもおおいなる不満があります。
それは、流行株よ予想株が一致したかどうかということを例年われわれには知らされま
せん。

ただただ毎年、インフルエンザワクチン接種のシーズンになると粛々と注射しているという
のが現状です。
ワクチンを接種したにもかかわらずインフルエンザに罹って来院された患者さんには、ただ
ただ頭を下げるだけです。


さて最近になってイギリスの医師が、どのインフルエンザでも効果的かつ、一度打つと
半永久に持続するという予防接種を作り出すことに成功したということです。

<関連サイト>
Universal flu vaccine tests start
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/7577501.stm
国立感染症研究所感HP:感染症情報センター>インフルエンザ 
http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/index.html

イメージ 1

黒田 幹太郎 「平和日記2007 思い出 A」
http://page19.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/x47489965

ワクチン有効率とは
「有効率75%」というと100人予防接種を受けたら75%予防できるという意味に
とりがちですが、これは間違いです。
“ワクチンを受けずにインフルエンザを発症した人の75%は接種を受けていれば発症
をのがれた”、という意味です。
つまりワクチンを接種して発症しなかった人は含まれていないのです。
有効率の意味が理解されていないため、インフルエンザワクチンは効かないと誤解されて
いる方も多いのです。
でもなんだかわかったようなわからないような話ですね。
「接種を受けていれば発症をのがれた」ってどうやって調べるんでしょうか。



読んでいただいて有難うございます。
コメントをお待ちしています。
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