日本人 寿命さらに長く

女性の平均寿命86.05歳 24年連続で世界一 08年、男性は79.29歳

日本人の2008年の平均寿命は女性が86.05歳、男性79.29歳で、いずれも
3年続けて過去最高を更新したことが16日、厚生労働省が公表した「簡易生命表」で
分かった。
女性は24年連続で長寿世界一となり、男性は前年の3位から4位に順位が下がった。
07年に比べ男性が0.10歳、女性が0.06歳延びた。

厚労省は、平均寿命が延びた理由について「医療水準の向上などにより、三大死因と
されるがん、心臓病、脳卒中の死亡率が下がったことが大きな要因。
交通事故の死者数が減ったことも影響した」と分析している。

平均寿命の男女差は、6.76歳。
国際比較では、女性の2位は香港で85.5歳、3位がフランスで84.3歳。
男性の1位はアイスランドで79.6歳、2位は香港とスイス(07年)がともに
79.4歳で並んだ。

08年生まれの赤ちゃんが何歳まで生きるかの試算では、75歳まで生きる人の割合は、
女性が86.0%、男性は71.2%。90歳までは女性44.8%、男性21.1%
だった。

また将来死亡する原因として最も可能性が高いのは男女ともがんで、それぞれ29.98
%と20.49%だった。
三大死因による将来の死亡確率は男性55.14%、女性が52.36%となっている。

三大死因が克服されれば平均寿命は男性で8.10歳、女性で7.00歳延びるとみられ
るという。


▽簡易生命表
簡易生命表 各年齢の人が1年以内に死亡する確率や、平均してあと何年生きられるか
の期待値を表す「平均余命」について、厚生労働省が毎年公表している指標。
0歳児の平均余命が、日本人の平均寿命を表す。日本人の推計人口や人口動態統計を基に、
その年の各年齢に当たる人の死亡率が今後も変化しないと仮定して算出する。
厚労省は、国勢調査による日本人の確定人口をもとにした「完全生命表」も5年ごとに
公表している。

出典 共同通信社 2009.7.17


<追加>
■インフルエンザ流行で平均寿命が短くなった2005年以降、男女とも3年連続で延びた。
■08年に生まれた赤ちゃんのうち、65歳以上まで生きる人の割合は男性は86.6%、女性で
93.4%。
さらに90歳以上まで生きる人の割合は男性は21.1%、女性は44.8%となった。
全体の半分の人が生きる年齢(寿命中位数)は男性が82.21歳、女性は88.83歳だった。
■08年はうるう年の影響で死亡率が高くなっており、同省は「うるう年でなければあと
0.03歳分延びていた」と分析。
がん、心疾患、脳血管疾患がすべて克服された場合、男性は8.1歳、女性は7.0歳平均寿命
が延びるという。

出典 日経新聞・朝刊 2009.7.17

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版権 日経新聞



<週刊誌切り抜き帖>
税金688億円注ぎ込んだ「タミフル」備蓄がムダになる!
販売する中外製薬には厚労省から天下り
■英国の生態学・水文学センターの研究チームによると、タミフルが大量に使用されると、
人の尿とともにタミフルの成分が河川に流れ込み、それを取り込んだ野鳥の体内でウイルス
が変異して耐性をもち、人が耐性タミフルに感染するおそれがあるという。
■河川中のタミフル代謝物の濃度は、インフルエンザの流行とともに変化していました。
最も流行した時期に河川中の濃度が最も高くなった。
タミフルを処方された患者の尿が影響を与えている可能性が高い。
(京大大学院流域圏総合環境質研究センター田中宏明教授)
■インフルエンザ治療薬には、ほかにもリレンザなどがあり、徐々に備蓄量を増やしていく
予定だが、現状では備蓄量の9割近くをタミフルが占めている。
新潟大学大学院の鈴木宏教授は、タミフルだけを重視する備蓄計画に疑問を呈する。
「耐性ウイルスができる懸念があるのだから、リレンザなど他の薬剤も同程度備蓄するべき
です。
なぜ、厚労省タミフルに偏った備蓄計画を進めるのか、まったく理解しがたい」
■実は、こんな事実が指摘されている。
厚労省で医薬品の審査管理を担った安○道○氏が、中外製薬に常務執行役員として天下って
いるのだ。
出典 週刊朝日 2009.7.24 P119~121
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