新型インフルエンザ 2009.8.29

#その1
#欧州、ワクチン確保進む 新型インフル第2波に備え
秋以降の新型インフルエンザ流行の第2波に備え、欧州各国が感染拡大を防止するための対策を本格化しつつある。
27日には英仏両国に新型インフルエンザのワクチンが初めて納入された。
フランスは9月末からほぼ全国民を対象にワクチンの無料接種を始める。
ベルギーやスペインも10月中にワクチン接種を開始する体制を整える。
 
仏政府は27日、新型インフルエンザに関する総合対策を発表した。
製薬会社から同日、ワクチンが納入されたのをふまえ、9月28日から順次、全国に設置するワクチンセンターや学校などで接種を開始する。
 
仏政府は人口の約8割にあたる約4700万人分のワクチンを欧米の4メーカーから確保。希望者はほぼ全員が接種を受けられる体制とした。

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出典 日経新聞・夕刊 2009.8.28
版権 日経新聞


#その2
新型インフル厚労省が「流行シナリオ」 感染2550万人・入院38万人も
厚生労働省は28日、新型インフルエンザを発症する患者の割合である罹患(りかん)率から入院患者数、重症患者数を推計する国内の「流行シナリオ」を公表した。
新型の罹患率を通常のインフルエンザの約2倍の「20%」として推計すると、感染者は約2550万人となり、入院患者は約38万人、重症患者は約3万8000人に達するという。

極めて軽症で回復したり、ほとんど症状がない感染者も含めた感染率は「アジア風邪や香港風邪と同じレベルの50%程度に高まる可能性がある」と指摘、2人に1人が感染する可能性もある。

同省が今回の新型インフルエンザについて感染率や入院患者数の推計を出したのは初めて。
同省は同日、都道府県に推計結果を伝えるとともに、増加する患者に対応できるように外来や入院体制の整備を求めた。
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt248/20090828AS1G2802B28082009.html
出典 NIKKEI NET 2009.8.28 18:03
版権 日経新聞



#その3
新型インフル医療機関に夜間診療延長など緊急要請へ 厚労省
新型インフルエンザ対策で、厚生労働省は27日、感染した患者が急増した場合に対応するため、全国の医療機関に夜間診療時間の延長などの検討を緊急要請することを決めた。
入院患者が増えた場合には、病室の定員を超過してでも患者を受け入れる体制の検討も求める。
全国の人工呼吸器の台数や稼働状況などを調査して、大規模な流行に備える。

週内にも都道府県や関係団体などに通知する方針。
同省は感染率や重症化率などを盛り込んだ「流行シナリオ」も作成し、医療機関などに提供して対策に役立てる方針。
感染した患者には同省のホームページで掲載している「自宅で療養する際の手引き」を周知、家族内の感染対策などを徹底して、感染拡大を防止することを求める。

ワクチンの供給が10月下旬と見込まれる中、すでに流行期入りした状況を踏まえ、タミフルなど抗ウイルス薬の流通在庫状況も確認。必要に応じて国や都道府県で備蓄していた約4500万人分を放出する。
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt248/20090827AS1G2700R27082009.html
出典 NIKKEI NET 2009.8.27 14:33
版権 日経新聞



#その4
#ワクチンQ&A
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt248/20090822AS1C2100W21082009.html
■季節性インフル向けのワクチンは成人だと1回接種すればよい。
新型インフルは大半の人が過去にまったく感染した経験がないため、2回の接種を受けないと十分な免疫ができないと考えられている。
■残念ながら、インフルエンザのワクチンは感染自体を防ぐことはできない。
ただし本物のウイルスが侵入したとき症状が重くなったり、死亡したりするリスクは低くできるとされている。
接種してから効果が出るまでには3~4週間ほどかかる。
<コメント>
「感染自体を防ぐことはできない」・・・ちょっと不適切な表現です。
一般的には感染もワクチンを接種しない人よりも少ないと考えられています。
「症状が重くなったり、死亡したりするリスクは低くできるとされている」・・・ここがもっとも重要なところですが、「とされている」ということでは接種したくなくなってしまいます。
「接種してから効果が出るまでには3~4週間ほどかかる」・・・一般的には10~14日といわれています。


#その5
#妊婦や基礎疾患患者優先で大筋合意 新型インフルのワクチン
新型インフルエンザ対策で、厚生労働省が27日に開いたワクチンに関する意見交換会で、妊婦や就学前の児童、基礎疾患を持つ患者のほか、患者と接触する医療従事者らを優先接種対象とすることで大筋で合意が得られた。
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt248/20090827AS3S2601P27082009.html
対象者は計1800万人となる。
厚労省は高齢者や小中高生なども候補として検討しており、具体的優先順位を含め来月中に結論を出す。

厚労省が想定している新型ワクチンの優先接種の対象者は5300万人。
今回、大筋で合意が得られたのは
(1)感染患者と接する医師や看護師など(約100万人)
(2)基礎疾患がある人(約1000万人)
(3)妊婦(約100万人)
(4)1~6歳の幼児(約600万人)の計約1800万人分。
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt248/20090827AS1G2702X27082009.html
出典 NIKKEI NET 2009.8.28  7:00
版権 日経新聞


#その6
新型インフル対策など、予算増 厚労省が概算要求
厚生労働省は27日、2010年度予算の概算要求をまとめた。
一般会計総額は今年度当初予算比5.0%増の26兆4133億円。
社会保障費の自然増を年2200億円抑制する枠がはずれたほか、経済情勢の悪化で生活保護の支給などがふくらみ予算額が増えた。
目玉として約200億円の新型インフルエンザ対策が入った。

厚労省は一般会計以外に4つの大きな特別会計を抱えており、一般・特別会計を合わせた予算総額は5.6%増の73兆3941億円。
最も増えたのが労働特会で増加額は1兆4000億円強。
企業が従業員に支払う休業手当の一部を国が補てんする雇用調整助成金を5倍の3058億円に増やしたためだ。

新型インフルの予防対策に優先的に資金を配分した。
新型インフル患者を一般の医療機関で受け入れることができるよう施設整備費として54億円を用意。
来年度分のワクチン買い上げのための費用として60億円を計上した。
今年度に必要なワクチンは約5300万人分とされるが、国内で製造できるワクチンは最大1700万人分で足りない分は予備費などで対応する見通し。
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt248/20090827AS3S2601P27082009.html
出典 NIKKEI NET 2009.8.27 10:55
版権 日経新聞



#その7
新型インフル・ワクチン輸入に向け国内治験へ
スイスを拠点とする大手製薬企業「ノバルティス」の日本法人「ノバルティスファーマ」(東京都港区)が、9月にも新型インフルエンザワクチンの有効性や安全性を確認する臨床試験(治験)を国内で開始することが28日、明らかになった。

同社は年内にも製品を供給したいとしている。

政府は、国内生産で不足する約2000万人分のワクチンを海外企業から輸入する方針を打ち出している。
同社は治験をできるだけ速やかに終えたいとしているが、政府は治験を省略できる薬事法上の「特例承認」を適用することを検討しており、同社の治験を途中で切り上げ、速やかにワクチンの供給を求める可能性もある。

現在、国内メーカー4社が新型インフルエンザワクチンを生産しているが、ウイルスの増殖が遅いニワトリの卵を使っているため、年内に製造できるワクチンは1300万人~1700万人分にとどまることが課題。
同社は「細胞培養法」という、より大量生産に適した方法を採用。
ワクチンの効果を高める添加物(免疫増強剤)も加えている。これらは国内では使用経験がないため、同社は「日本人で使用した場合の安全性を特に確認したい」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090425-436828/news/20090828-OYT1T00707.htm?from=nwlb
出典 読売新聞 2009.8.28 14:34
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<きょうの一曲> リバーサイドホテル
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