インフルエンザワクチンと水銀

日本の製品を含め、世界で生産されているインフルエンザワクチンをはじめとした不活化ワクチンには、1930年頃より通常、チメサロールという輸送・保存時の防腐剤(水銀) が、容器内の細菌などによる汚染を防ぐ目的で含まれています。

チメロサールはエチル水銀を含んでいますが、水俣病などの健康被害が報告されているメチル水銀とは異なり、神経組織を始めとした臓器に取り込まれる割合は低く、その半減期(体内に取り込まれた量が半分に減るのに要する期間)も短くて、1週間未満(メチル水銀半減期約1ヵ月半)とされています。現在のところ、ワクチンに含まれているような微少量で、実際的な健康被害の報告も、神経症状などを生じるといったような因果関係を証明する研究報告もありません。
しかし、水銀剤であるということから、世界でも安全性に対する問題点が議論されており、WHOは当面はチメロサールを可能な限り減量し、将来的には代換えとなる保存剤を開発し、これを完全にとり除くことを各国に向けて勧告しています。

わが国でも、減量の方向で努力が続けられており、現在市場に流通している製品には痕跡程度の量(0.004mg/ml~0.008mg/ml)のチメサロールしか含まれていません。既にチメロサールを含まないインフルエンザワクチンもありますので気になる場合は医師に確認しましょう。

<参考および引用サイト>
インフルエンザワクチンには水銀(チメロサール)が含まれているんですか?
http://www.yoshinhyo.com/influenza/yoshin-QA19.html

予防接種と有機水銀チメロサール
http://homepage2.nifty.com/smark/yoboutyu.htm
■2001年、三種混合や日本脳炎ワクチンに保存剤として1ml中0.1mg(100μg)程度使われていたチメロサール(エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム)の含有量が約10分の1になりました。
予防接種1回では0.1ml-1.0ml程度使われますから1回10-100μg注射されていたものが、1-10μgになったわけです。
チメロサール有機水銀化合物であり、有機水銀化合物は神経系に蓄積され障害を起こすことが水俣などの公害で分かっています。
これを極力減量すべく今回の改定になったようです。2004年度からは、チメロサールを含まないワクチンが販売されました。
アメリカでは水銀暴露による小児への影響を考慮して制度が新しくなり、1回の有機水銀量は0.3μg以下とされており、まもなくすべての予防接種が、チメロサール低濃度または含まれないものに変わる予定です。
<コメント>
最近の国内のワクチンの多くはチメロサールが含有されていません。
今回妊婦に接種するワクチンはチメロサールフリーです。
ということは妊婦以外に接種するワクチンは含有しているということになります。
多くの医師はそのあたりに無神経です。
接種を受ける方もほとんど知りません。
これが日本のワクチン接種を取り巻く環境の現状です。

<参考>
保存剤(チメロサール等)が添加されている新型インフルエンザワクチンの使用について
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/infu090918-04.pdf
(国内製品に含有される保存剤の種類(有無)と濃度が書かれています。ここで書き出すのは若干の問題がありますのでサイトで確認下さい。

新型インフルエンザワクチンと保存剤(国内製剤) チメロサールが入っていないのは?
http://ayhytsuki.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-622a.html






以上の内容は、新型インフルエンザワクチン接種に対する不安をたき付けることを意図したものではありません。
ただワクチンを接種する、されるだけでなく一定の理解(功罪)を持ってワクチン接種にのぞんでいただきたいだけです。