梅雨も明けて、しっかり真夏になりました。
これからの季節はしばらくは紫外線も強く、スキンケアを心がける方も多いのではないでしょうか。
しかし、「目」については意外に無防備のことが多いようです。
これからの季節はしばらくは紫外線も強く、スキンケアを心がける方も多いのではないでしょうか。
しかし、「目」については意外に無防備のことが多いようです。
目と紫外線の関係では「 翼状片」「 翼状片」「白内障」に注意する必要があります。
紫外線の影響で!?手術を余儀なくされるある病気
<実際の症例>S.K.さん(53歳・女性)は21歳で結婚した当初より、自宅で家庭菜園を楽しむ日々を送っていました。しかし、40代半ばに差し掛かった頃、あることが気になり始めたS.K.さん。
それは「お肌のこと」です。
このまま紫外線を浴び続けていては、シミやシワが増える。
でも、家庭菜園はやめたくない。
そこで、肌を守る為にこんな紫外線対策をすることに。それまで日中に行っていた農作業を、日差しの弱い午前中、2時間だけにし、長袖に帽子という格好で、肌を完全防御しました。
さらに、数年前から始めたウォーキングも日中は避け、日が傾き始める夕方に行うようにしたのです。この時も必ず帽子を被り、薄手の長袖を着て、紫外線対策は怠りません。
こうして紫外線には細心の注意を払っていたS.K.さん。
しかし、この時、彼女は気づいていませんでした。
身体のある所だけは全く無防備だったという事を。
それは、紫外線対策を始めて6年後のこと。
S.K.さんは数年ぶりに再会した友人から目の充血を指摘されたのです。
鏡で確認すると、確かに目頭の近くが部分的に赤くなっていました。
でも、この時は「疲れのせい」と特に気にしませんでした。
ところが、その後、黒目のあたりに、小さな白い塊のようなものを発見。
しかし、この時も「痛くも痒くもないし」と、そのまま放っておいたS.K.さん。
さらには、その1年後、たびたび文字がぼやけて見えるように。
でも、これも「とうとう老眼か」と勝手に解釈。
病気を疑うことはありませんでした。
そしてついに数ヵ月後、決定的な事態に襲われます。
S.K.さんの目の中の白い塊が、ずいぶん大きくなっていたのです。
<症状>
(1)目の充血
(2)黒目の中に白い塊
(3)文字がぼやける
(4)白い塊が大きくなってきた
(1)目の充血
(2)黒目の中に白い塊
(3)文字がぼやける
(4)白い塊が大きくなってきた
<病名>翼状片
翼状片とは、目の角膜の部分が炎症を起こし、異常に増殖してしまい、黒目にまで白目が侵入してくる病。
主に、充血や、乱視、ドライアイなどの症状をともない、放置しておくと、徐々に白目の角膜の増殖が大きくなり、視力の低下を招いたり、最悪の場合、失明の恐れもある。
その大きな原因といわれるのが紫外線。
現在、翼状片は50代以上のおよそ20人に1人が患っていると言われ、紫外線の強い沖縄などでは、40代以上のおよそ30%がかかっていると推測されている。
さらに近年、紫外線は翼状片だけでなく、白内障のリスクにもなると示唆されている。
一体、紫外線は目にどんな影響を及ぼすのか?
目が紫外線を浴びると、角膜の細胞の一部に細胞を破壊する活性酸素が発生。
それが原因で、角膜に炎症が起きます。
通常は、それを修復する機能が働き、元に戻るのですが、長い間紫外線を浴びるなど、目への刺激が続くと、修復が追い付かず炎症が慢性化。
詳しいメカニズムはまだ分かっていませんが、その結果、炎症を起こした細胞の性質が変化し、黒目の方へ徐々に移動。
黒目に白目の部分が覆いかぶさるようになってしまうのです。
こうなると完治するには、手術しかありません。
紫外線対策をしていたのになぜ翼状片に?
S.K.さんは、帽子などで極力、紫外線を防御していたはず。
それなのに何故、翼状片を発症してしまったのでしょうか。
実は、大きな間違いを2つ犯していました。
翼状片とは、目の角膜の部分が炎症を起こし、異常に増殖してしまい、黒目にまで白目が侵入してくる病。
主に、充血や、乱視、ドライアイなどの症状をともない、放置しておくと、徐々に白目の角膜の増殖が大きくなり、視力の低下を招いたり、最悪の場合、失明の恐れもある。
その大きな原因といわれるのが紫外線。
現在、翼状片は50代以上のおよそ20人に1人が患っていると言われ、紫外線の強い沖縄などでは、40代以上のおよそ30%がかかっていると推測されている。
さらに近年、紫外線は翼状片だけでなく、白内障のリスクにもなると示唆されている。
一体、紫外線は目にどんな影響を及ぼすのか?
目が紫外線を浴びると、角膜の細胞の一部に細胞を破壊する活性酸素が発生。
それが原因で、角膜に炎症が起きます。
通常は、それを修復する機能が働き、元に戻るのですが、長い間紫外線を浴びるなど、目への刺激が続くと、修復が追い付かず炎症が慢性化。
詳しいメカニズムはまだ分かっていませんが、その結果、炎症を起こした細胞の性質が変化し、黒目の方へ徐々に移動。
黒目に白目の部分が覆いかぶさるようになってしまうのです。
こうなると完治するには、手術しかありません。
紫外線対策をしていたのになぜ翼状片に?
S.K.さんは、帽子などで極力、紫外線を防御していたはず。
それなのに何故、翼状片を発症してしまったのでしょうか。
実は、大きな間違いを2つ犯していました。
間違い【1】・・・屋外に出る時間
研究によると、紫外線が一日の内で最も多く降り注ぐのは、太陽高度が高い、午前10時から午後2時の時間帯。
しかし、目に入ってくる紫外線の量は朝や夕方の方が多い。
これは、太陽高度が高い午前10時から午後2時は、頭上に太陽があるため、直射日光は、あまり目に入ってきません。
しかし、朝や夕方は、視線の延長線上に太陽が位置することになります。
そのため、直射日光が目に入りやすくなり、紫外線が直接角膜をいためつけてしまうのです。
S.K.さんが紫外線対策のために外に出ていた時間は、目にとっては最悪の時間帯でした。
研究によると、紫外線が一日の内で最も多く降り注ぐのは、太陽高度が高い、午前10時から午後2時の時間帯。
しかし、目に入ってくる紫外線の量は朝や夕方の方が多い。
これは、太陽高度が高い午前10時から午後2時は、頭上に太陽があるため、直射日光は、あまり目に入ってきません。
しかし、朝や夕方は、視線の延長線上に太陽が位置することになります。
そのため、直射日光が目に入りやすくなり、紫外線が直接角膜をいためつけてしまうのです。
S.K.さんが紫外線対策のために外に出ていた時間は、目にとっては最悪の時間帯でした。
間違い【2】・・・帽子
S.K.さんのかぶっていた帽子は、つばの短いチューリップ帽。
つばの長い帽子であれば、日陰の部分が多くなり、紫外線は目に入りにくくなります。
しかし、短いものだと、正面からの紫外線はおろか、頭上からの紫外線も目に入ってきやすいのです。
S.K.さんのかぶっていた帽子は、つばの短いチューリップ帽。
つばの長い帽子であれば、日陰の部分が多くなり、紫外線は目に入りにくくなります。
しかし、短いものだと、正面からの紫外線はおろか、頭上からの紫外線も目に入ってきやすいのです。
名医に聞く!肌を紫外線から効果的に防ぐ方法
私たちの身体に様々な影響を及ぼす紫外線。4紫外線から正しく肌を守るには、どうしたら良いのか?皮膚科の名医である市橋正光先生(神戸大学 名誉教授)に対策法をお聞きしました。
私たちの身体に様々な影響を及ぼす紫外線。4紫外線から正しく肌を守るには、どうしたら良いのか?皮膚科の名医である市橋正光先生(神戸大学 名誉教授)に対策法をお聞きしました。
<効果的に肌を紫外線から守るポイント>
■紫外線を最も通さない素材はどれ?
(1)絹 (2)綿 (3)ポリエステル (4)ナイロン
⇒(3)ポリエステル
ポリエステルは紫外線を吸収する性質を持っている。
紫外線を吸収して、殆ど温度を感じないくらいの弱い熱に変えて吸収するため、服の生地にした場合、肌にまで届きにくい。
一方、夏の服の生地によく使われる綿は、ポリエステルの倍くらい紫外線を通してしまうので、ものによっては、服を着ているのに肌が紫外線で焼けてしまうことも!
■紫外線を最も通さない素材はどれ?
(1)絹 (2)綿 (3)ポリエステル (4)ナイロン
⇒(3)ポリエステル
ポリエステルは紫外線を吸収する性質を持っている。
紫外線を吸収して、殆ど温度を感じないくらいの弱い熱に変えて吸収するため、服の生地にした場合、肌にまで届きにくい。
一方、夏の服の生地によく使われる綿は、ポリエステルの倍くらい紫外線を通してしまうので、ものによっては、服を着ているのに肌が紫外線で焼けてしまうことも!
■紫外線を最も通さない「服の色」は何色?
⇒「黒」
黒い服は、紫外線を吸収するため、紫外線を通さないで、肌を守ってくれます。
しかし、熱の源である赤外線も吸収してしまうので、夏場に黒い服を着ていると、その熱で、熱中症などの病を引き起こしかねないので注意が必要です。
⇒「黒」
黒い服は、紫外線を吸収するため、紫外線を通さないで、肌を守ってくれます。
しかし、熱の源である赤外線も吸収してしまうので、夏場に黒い服を着ていると、その熱で、熱中症などの病を引き起こしかねないので注意が必要です。
<まとめと追加>
●紫外線は目にも影響する
●紫外線から目を守るには、つばの広い帽子とサングラスがよい。
●サングラスは、横から入る紫外線もカットできるよう大きめで、 色の薄いものを選ぶ。
(色が濃いと、目に入る光の量が少なくなるために瞳孔が開き、 かえって紫外線が目に入りやすくなってしまう)
●朝や夕方は目に紫外線があたりやすい。
■コンタクトレンズは、紫外線カットのコンタクトレンズを使用する。
●紫外線は目にも影響する
●紫外線から目を守るには、つばの広い帽子とサングラスがよい。
●サングラスは、横から入る紫外線もカットできるよう大きめで、 色の薄いものを選ぶ。
(色が濃いと、目に入る光の量が少なくなるために瞳孔が開き、 かえって紫外線が目に入りやすくなってしまう)
●朝や夕方は目に紫外線があたりやすい。
■コンタクトレンズは、紫外線カットのコンタクトレンズを使用する。
目にも紫外線対策して 翼状片、瞼裂斑など若年層も疾患原因に
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2010050702000122.html
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2010.7.18撮影 東京・丸の内
<きょうの一曲> BOSSA ANTIGUA
BOSSA ANTIGUA - PAUL DESMOND
http://www.youtube.com/watch?v=QtgQXQdyufQ&feature=related
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読んでいただいて有難うございます。
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