腰痛スパイラルから抜け出そう・その3(3/4)

骨粗鬆症による骨折

初期は症状がまったくありませんが、骨の変形や骨折が起こると、突然強い痛みが起こります。
また骨がつぶれると背中が曲がってしまいます。

骨粗しょう症による骨折とは?
骨は、骨を構成する古い組織の破壊と新たな組織の形成という新陳代謝を絶えず行っています。
骨粗しょう症」はこの新陳代謝のバランスが崩れて、破壊される骨のほうが多くなってしまうために起きる病気です。

骨密度が減ると、骨に「す」が入ったようにスカスカになり、もろくなってしまいます。
そのため、日常のささいな行動で簡単に骨折してしまいます。
高齢者、特に閉経後の女性に多くみられ、日本の急速な高齢化に伴って患者の数は増え続けています。

初期の段階ではこれといった自覚症状はないので、本人は気付いていないケースがほとんどです。
骨の破壊が進んでくると骨が押しつぶされたような圧迫骨折を起こします。

何かのきっかけで急な圧迫骨折を起こすと強い痛みを伴いますが、圧迫骨折が徐々に起こってそれが重なっていくと、脊椎自体がえびのように曲がり変形し、身長も縮み慢性的な背中の痛みや腰痛の原因になります。

尻もちやちょっと手をついた程度で骨折したことがある人は、骨粗しょう症の詳しい検査をお勧めします。

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症状の特徴 ~初期は症状はまったくないが、突然強い痛みが起こる~
骨密度の低下は非常にゆっくりと進みます。
このため骨粗しょう症の初期には症状がなく、病気が進んでも自覚症状がまったく現れないこともあります。
骨密度が少なくなって、骨の変形や骨折が起こると、突然の強い痛みが起こります。
この時期は前かがみになったり、動作を始めるとき、朝起床時に背中や腰が痛むのも特徴です。
また、寝返りが打てなくなったり、仰向けに寝ることができなくなったりします。

このような状態が2~3ヶ月続くと、つぶれた骨が固まります。
すると痛みは治まりますが、今度は背骨の変形が進みます。背骨が後方に湾曲して丸くなったり、背が低くなることもあります。
なかには、そのまま背中の痛みが続き、しびれや麻痺などの症状が現れることもあります。

骨粗しょう症は女性が注意!
骨の量のピークは個人差がありますが、20代~30歳代といわれています。

年をとることは、骨の量が減る大きな要因となりますが、その他の危険因子として、家族に骨粗しょう症の人がいる、小柄でやせた体格、カルシウム不足の食事、運動不足、喫煙、アルコールやコーヒーの飲みすぎ、加工食品や塩分のとりすぎ、ステロイド薬の長期投与などがあげられます。

そして特に注目したいのは、女性ホルモンの変化。
女性ホルモンは骨を破壊する細胞の数を減らして骨を再生する細胞の働きを促進する役割を果たしているため、閉経後の女性や病気のために卵巣を摘出した女性は骨粗しょう症にかかりやすくなるのです。

閉経を迎えたら積極的に骨粗しょう症の検査を受けましょう。

解消法 「薬や運動、食事で骨を丈夫にしましょう!」
実は骨粗しょう症による圧迫骨折に関しては、有効な治療法が確立されていないのが現状です。
痛みが激しいときは脊椎への負担を軽くし、さらなる変形やつぶれるのを防ぐために横になって安静を保つことが大事です。

そしてもう一つが、骨粗しょう症治療薬「ビスフォスフォネート」あるいは「SERM」という骨を頑丈にする薬を使って骨を丈夫にすること。
痛みには消炎鎮痛剤を使います。
患部を固定するために、コルセットや矯正ギプスを付けます。痛みが軽くなったらコルセットの使用をやめることが大切です。
リハビリテーションをかねて、日常のできる範囲で少しずつ動きましょう。

3ヶ月以上の頑固な痛みが続くようであれば、運動療法や物理療法を中心に行います。
具体的には、背骨の変形による姿勢の悪化を防ぐ運動をしたり、温熱療法や電気療法で患部を温めて痛みをやわらげます。
骨折の原因となる転倒を防ぐために、バランスを保つ歩き方の訓練も必要です。

手術を考えるとき ~壊れた骨を修復する手術がメイン~
治療の基本は保存療法ですが、症状が進んで骨が壊れてしまうと保存療法の限界でもあります。
手術は、つぶれた脊椎をなるべくもとの状態になるように再建する手術になります。
器具を使用して固定したり、骨を移植したりして脊椎を固定します。

骨の変形や変性に伴う腰椎症の手術を考える時
■ 進行して圧迫骨折が悪化する場合
■ 背骨の湾曲が悪化する場合
■ 骨折により神経が圧迫されしびれや麻痺がひどい時
■ 保存療法を行って3ヶ月以上症状が改善しない時

家庭でできる解消法 ~骨を強くし、骨折を予防する4本柱~
普段の生活に注意して、腰痛を起こしたり悪化させないようにしましょう。
1.食事療法
骨の形成に必要な栄養素は、カルシウム、ビタミンD、マグネシウムです。

カルシウム
成人で1日に600mg~700mg必要とされていますが、骨粗しょう症の人は、より積極的にと
ることが必要です。
含まれている食品:乳製品や大豆製品、小魚、野菜 例)牛乳1杯→200mg
ビタミンD
カルシウムを効率よく吸収させるうえ、骨への沈着を高めるなど、カルシウムの役割を助けてくれま
す。1日100(IU)必要です。適度な日光浴によって体内で合成されます。
含まれている食品:さば、うなぎなどの魚類 例)さば一切れ→310(IU)
マグネシウム
カルシウムとの相互作用で骨の強化や骨折予防に役立つとされています。
1日の必要量は250~300mgです。
含まれている食品:海藻類、ナッツ類、豆類 例)納豆1P→60mg

注意!
カルシウムの吸収を妨げるリン(炭酸飲料、スナック菓子など)やナトリウム(塩分)のとりすぎにも注意が必要です。

2.運動療法
骨を形成し、強さを維持するためには適度な運動で骨に刺激を加えることが必要です。

骨が弱くなっているので激しい運動をする必要はありません。自分が無理なく続けられるウォーキングなどがいいでしょう。
運動をする際は転倒に十分に気をつけて行ってください。

3.薬物療法
骨の形成に必要な栄養を補う薬と骨粗しょう症の治療薬があります。
中でもビスフォスフォネート製剤は骨折予防に有効とされており、よく用いられています。

4.転ばない対策
骨粗しょう症によって骨がもろくなっていると、少しの衝撃で骨折を起こす可能性があります。
従って身の回りから転倒事故を招く要因を排除することが大事です。
電気製品のコードをまとめたり、床に物を置かない、手すりをつけるなど工夫をしましょう。



脊椎分離症とは?

「脊椎分離症」は脊椎の骨の一部が離れてしまうものをいいます。
脊椎が不安定になって神経を刺激し、慢性腰痛などを引き起こします。

脊椎分離症は、ほとんどは子供の頃にスポーツなどが原因で、長期間繰り返し負担がかかったために「疲労骨折」をおこしたものだと考えられています。

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腰椎すべり症
分離症とよく似た病として「腰椎すべり症」があります。

これは、分離が原因で骨が大きくずれてしまう「分離すべり症」と老化による変性によって腰椎が不安定になり起こる「変性すべり症」の2つのタイプが主です。

症状の特徴 ~症状がだんだん進む~
症状の中で最も多いのは腰痛。
長時間立ちっぱなしだったり、重労働をした後に痛みが強くなります。
ただし分離症だけの場合は症状が全く出ない可能性もあります。
すべり症になると、下肢の痛みやしびれなど、腰痛以外の症状も現れやすくなります。

解消法 「痛みが強い場合は、手術をします」
ほとんどの場合は保存療法で改善できます。

まずは腰に負担のかかる動作や運動を避け、安静をはかります。
安静のためにコルセットをつけて、動きを制限することもあります。
ある程度痛みが治まっても腰に負担のかかる動作や仕事、運動はなるべく避けるようにします。

子供の分離症などは、スポーツを制限して3ヶ月ほどで自然に治り、再びスポーツができるようになることもあります。
痛みには消炎鎮痛剤や筋弛緩薬、神経ブロックなどを使います。
また温熱療法によって血行を改善して痛みを軽減する場合もあります。

痛みが治まったら少しずつ運動をしましょう!
痛みが治まったら、背骨を支えるために積極的に腹筋、背筋を鍛える体操をしましょう。

手術を考えるとき ~保存療法が効かない場合は手術~
治療の基本は保存療法ですが、以下の場合は手術も考えます。

脊椎分離・すべり症の手術を考える時
分離症とよく似た病として「腰椎すべり症」があります。
■ 仕事や生活、趣味などの日々の生活に支障が出ている場合
■ 保存療法を行って3ヶ月以上症状が改善しない時

一般的には、手術は脊柱を正しい位置で固定する手術です。
固定するには金属の器具を用いる方法と、骨盤などから採取した自分の骨を移植する方法があります。
術後はコルセットを着用し、数日以内に起立歩行ができるようになり、通常は術後2~3週間で退院となります。





<なでしこ世界一>各国に驚き
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■開催地ドイツのメディア(電子版)の多くは他の政治、経済ニュースを押しのけて日本の優勝をトップで扱った。
フランクフルター・アルゲマイネ紙は、「今大会で最も粘り強いチームの組織力の勝利」とたたえた。
南ドイツ新聞は、鋭い縦パスでチャンスを作り出した攻撃を「すし職人の包丁さばきのようにピッチを鋭く切り裂いた」と称賛した。
■一方、英ガーディアン紙は「3月の地震津波でいまだに動揺している国民に、心の安らぎを与えるという偉大な目標に日本チームは常に動かされていた」と分析。
米FWワンバックも「米国以上に日本はチームが勝つことを必要としていた。
彼女らは決してあきらめなかった」と話した。
■決勝戦を全米に中継したスポーツ専門局ESPN(同)は敗れた米国の無念に多くのスペースを割きながらも「被災した日本の人々が得た充実感は熱狂的な米国のファンだろうと、だれであろうと感じることはできない」と記述。
日本が特別な思いで試合に臨み、優勝が日本国民にとって大きな意味があることに理解を示した。