耳掃除

■細い綿棒○ 入り口から1センチまで○ 押さえつけ×

耳あかを完全に取ろうとするのは危ない。
耳かき中に子どもが動いて外耳道(耳の穴)から出血したり、鼓膜が破れたりして病院を受診するケースも度々ありという。

耳かき事故では、保護者や子どもが耳かき棒などを深く入れすぎたけがが最も多い。
耳かき中にほかの子やペットがぶつかったり、子どもが動いたりした際の不測のけがが続く。
 
耳あかの正体は古くなった皮膚やほこりに耳垢腺からの分泌物が混じったもの。
外耳道の手前でできる。
皮膚の保護や抗菌の作用もある。
 
外耳道の深さは2.5~3センチほど。
迷走神経が通っているため耳そうじを気持ちよく感じる一方で、奥側は骨に薄い皮膚がかぶさるだけなので痛みを感じやすい。
子どもの外耳道は曲がって細いので、より敏感で、見えない傷もつきやすい。
 
そもそも、無理にそうじする必要はない。
はがれ切っていない耳あかを取ると出血することもある。
聞こえなくなるほど固まることは、ほぼない。

湿った「アメミミ」は耳鼻科で取った方がいいというが、日本人に多いのは乾燥した「カサカサミミ」。
家庭でそうじするにはどうすれば?
 
おすすめは、赤ちゃん用の細い綿棒。
一般的な太さの綿棒では大人の耳でも耳あかを押し込んでしまうことがある。
竹製やプラスチック製は、こすると耳の中が腫れたり傷ついたりしやすい。
耳を後ろに引っ張りつつ、中を見通せるポイントを探るのがコツ。
2,3カ月に1度、耳の穴の入り口に出てきたものを取れば十分。
「大物」が見えても、出て来るのを待とう。
かゆがっても、頻繁なそうじは禁物。
傷から外耳炎になる際のかゆみかもしれず、悪循環になりかねない。

出典
朝日新聞・朝刊 2015.11.2(一部改変)




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京都・下鴨神社 2015.11.15 撮影
「さざれ石」
小さな石という意味。
火山の噴火により石灰岩が分離集積して凝固した岩石。
日本各地には、子持ち石とか赤子石など石を神として祀る信仰がたくさんある。
「さざれ石」は、年とともに成長し、岩となると信じられている心霊の宿る石。
(それにしても、火山と関係なさそうな京都にどうしてあるのだろうか)