しゃっくりの止め方

しゃっくりは、様々な神経への刺激と関連が指摘されているが、口と鼻の間の奥にある舌咽神経に刺激が加わることが一つの引き金といわれる。
呼吸をつかさどる延髄にこの刺激が伝わり、意思と関係なく横隔膜が収縮するらしい。

熱いものを飲んだときや、食道から胃液が逆流したとき、かぜでのどが腫れたときなど、舌咽神経に刺激が加わるとしゃっくりが起きやすい。
神経に再び刺激を与えて延髄に送ると、しゃっくりが止まる確率が高いという。

舌咽神経に刺激を加えるには、舌をハンカチやガーゼでつまんで強めに引っ張ったり、砂糖やはちみつを急いで飲んだりといった方法がある。
また、痛さを感じるくらいの強さで耳の穴を30秒間ほど押すのも、刺激が期待できる。

ゆっくり息を吸い、10~20秒ほど息を止めるのも効果的だ。
腹部に圧力がかかることで横隔膜が動きにくくなる。
ただ、脳卒中や心臓病、ぜんそくなどのある人は血圧の上昇や痛みを伴う刺激は避けたほうが良い。
のどへの過度の刺激を避け、胃酸を逆流させないよう食後すぐ横にならないなど、生活習慣に気をつけることが必要だ。

注意したいのは、数日たっても止まらないしゃっくりだ。
この場合、脳梗塞や脳腫瘍、神経や消化器などの病気が隠れている可能性がある。
薬の副作用もしゃっくりを起こす。
長く続くしゃっくりは別の疾患がないか、医療機関で診察を受けたほうがよい。

 
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参考・引用
朝日新聞・朝刊 2017.10.22