「季節性」のこり 深い呼吸で血行改善

「季節性」のこり 深い呼吸を意識して血行改善

花粉症のシーズンがピークを迎え、どうしたわけか、肩や背中のこりがひどくなっている人が増えているのではないだろうか。
それはせきやくしゃみをするときに全身に力が入り、筋肉がこわばる「季節性のこり」かも知れない


せきやくしゃみをするときは、周りへの気遣いから前傾姿勢になり、全身に力を入れることにより、首や肩、背中がこるという。
主に、背中に広がる僧帽筋の血行が悪くなるのが原因となる。
 
前傾姿勢になると、肋骨を広げたり狭めたりして呼吸運動をする肋間筋が使われない状態が続く。
肺が大きく膨らみにくくなり、酸素の取り込み量が減っていくため、酸素不足による血行不良でこりがさらに悪化することもある。
 
呼吸に関係する筋肉は、20代をピークに衰える。
自分で意識的に筋肉を鍛えて深い呼吸をマスターすることにより、こりだけでなく、こりから起こる頭痛、手足のしびれも改善される。
改善策として「口すぼめ呼吸法」がある。
(1)2秒かけて鼻から息を吸う
(2)口をすぼめて6秒かけ口から息を細くはく。
これを10セット繰り返す。
 
注目されるのが、「情動呼吸」だ。
呼吸は酸素を取り入れて二酸化炭素を排出する以外に、感情と深く結びついている。
意識的にゆっくり、大きく呼吸することで、感情が落ち着き、ストレスが解消していき、リラックスできる。
 
また、花粉症や鼻アレルギーなどで鼻が詰まり口呼吸になることにより、口の中が乾燥して唾液による消化作用、殺菌作用が低下する。
さらに、鼻腔で湿り気を帯びず、乾いた外気が口から肺に直接入ることにより、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなる。
 
1分間に15回前後、一生には6億~7億回も繰り返す呼吸。
呼吸を意識して生活するだけで、日々の健康状態が飛躍的に改善される。

 
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参考・引用
朝日新聞・朝刊 2017.4.1