子どもの歯磨き中の事故

子どもの歯磨き中の事故が多発 のどに刺さり入院も 「歯ブラシくわえ転倒」7割

幼児が歯磨き中に転んで歯ブラシでのどを突く事故が多発しているとして、消費者庁は15日、注意を呼びかけた。
メーカー側は、柄が曲がるブラシなど安全対策に取り組み始めている。
 
6歳以下の事故は、2010年12月からの6年間に医療機関から消費者庁へ寄せられただけで139件。ブラシをくわえたまま歩くなどして転倒したケースが7割近くを占め、「ソファなどから転落」、「ぶつかる」が続く。
年齢別では1歳児が64件と最多だった。14年には、1歳児がベッドで歯磨きをしていたところ転倒。
歯ブラシがのどに刺さり、3日間入院した。
 
この数字とは別に、東京消防庁が、11年1月から昨年2月までに5歳以下の子どもを救急搬送した事例数をまとめたところ、217件あり、毎年約40件にのぼることが分かった。
 
有識者で作る東京都の協議会は14日、歯ブラシに衝撃吸収性を持たせたり、口の奥に入りにくくしたりする対策を強化するようにメーカー側に提言した。

ライオンは15日、「クリニカKid’sハブラシ」を発売した。
0~2、3~5歳用は、転倒して口に強い力がかかると、ゴム性素材を含むネックが曲がる仕組み。
0~2歳用は同社の従来品より衝撃を95%減らせるという。
歯ブラシのネックが軟らかすぎると磨く効果が下がる課題があったが、担当者は「安全性と清掃性を両立できた」と話す。
 
子ども用の曲がる歯ブラシを15年から販売しているDHLは、今年1月までに約12万本を売り上げた。
担当者は「安全を配慮した製品への需要は高い」と話す。
 
「事故は保護者の見守りだけでは防げないため、製品改善は予防に向けて実効性がある」と専門家は話す。 
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参考・引用
朝日新聞・朝刊 2017.2.16