いぼ痔を切らずに治そう

イメージ 1

二科会会員・福田輝  ローマ中の島 F6号
http://page14.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s78791897?u=;garouooo

術後の痛み少なく、費用も安く いぼ痔を切らずに治そう

痔核の治療法は従来、保存的療法と手術という二つの大きな流れがありましたが、
最近切らずに治す注射療法(内痔核の硬化療法)「ALTA(アルタ)」が新た
に加わりました。

ALTAについては、硫酸アルミニウムカリウムミョウバン)とタンニン酸
という2つの成分からできており、これを投与すると痔核が縮んで固まり、出血
や脱出症状に効果を示します。

この注射薬は、注射液を痔核に十分行き渡らせるために投与方法に特徴があります。
その方法は一つの痔核に対して奥のほう、真ん中、真ん中の浅いところ、手前側と
4カ所に分けて注射を打ち、よくマッサージするというものです。
内痔核が脱出していた患者さんに注射すると、翌日の最初の排便時から脱出症状が
改善されるケースもあります。

注射療法の利点は手術に比べ処置後の痛みがほとんどなく、入院期間が短く日帰り
も可能といったことに加え、費用が安いことです。
痔核の根元をしばっていぼの部分を取り除く結紮(けっさつ)切除術を私どもの
病院で行った場合、約1週間の入院で約10万円かかりますが、この注射療法
では2泊3日で約4万5000円。
半分以下で済みます。

ただし、欠点もあります。
治療が開始されたばかりで効果の持続期間が不明なこと、治療をできるのが
注射方法の講習会を受けた医者に限られることなどです。
また、投与後の合併症として発熱が起こることがありますが、3-4日で元に
戻ります。

この注射療法は内痔核が肛門の外に飛び出してくる症状に一番効果的です。
残念ながら、外痔核や大き過ぎる痔核には効果はありません。
妊娠中や授乳中の女性、腎不全で透析を受けている人への使用も禁止されています。

アルタについては、肛門関係の学会でも大きく取り上げられるなど、医師にも注目
されている治療法です。

<コメント>
ALTA療法(ジオン注)は保険適用されているようです。
この治療法も完全なものではありませんので念のため。

痔の悪化を防ぐために最も重要なのは便秘対策です。
1日3回、規則正しい食生活を心がけるのが基本です。
そして食事には、リンゴやバナナなどの果物や、ひじきやこんぶなどの海草類など
食物繊維の多い食品を積極的に取るようにして下さい。
便秘がちな人は起き抜けに冷たい水や牛乳を飲んだり、朝食を取って胃腸に刺激を与え、
排便リズムを整えるようにしましょう。
時間があれば朝の散歩も有効です。
便を押し出す働きを活発にするため、腹筋を鍛えるなど適度な運動も効果的です。
腹筋運動は寝る時にベッドや布団の上でもできます。


注射の痔の治療-ALTA療法(ジオン注)
http://www.koumon.jp/ji/chiryo01.htm
切らない治療・新薬ジオン(ALTA)
http://www.higaeri-zione.com/zione.html
各それぞれの痔の治療方法
http://c1.jfcweb.com/2007/08/post_3.html
肛門科について
http://www.yamadaclinic.info/examine/proc/index.html
飯塚病院
http://aih-net.com/topics/190702.shtml
実施医療機関
http://zinjection.net/general/index.html?PHPSESSID=fed129f00244a2bffebcd3a1b2d0c394
(全国の実施医療機関が紹介されています)

日経新聞・朝刊 2007.12.30
版権   日経新聞

<故事ことわざ1>「現代に生きる故事ことわざ辞典」(旺文社)より
過(あやま)ちを観(み)て斯(ここ)に仁を知る(論語
過失はだれもが同じように犯すものだが、そも過失をよく観察してみて、それが、
誠実すぎたり寛大でありすぎたために犯した過失であれば、かえってその人が仁者
であることを知る機会になる。人が過失を犯したときのようすや態度をよく観察
すると、その人の本当の人柄がわかるという教え。

医療専門のブログは別にあります。
井蛙内科開業医/診療録 
http://wellfrog.exblog.jp/
(内科専門医向けのブログです)
葦の髄から循環器の世界をのぞく
http://blog.m3.com/reed/
(循環器専門医向けのブログです)