拒食症と過食症

拒食症は、100人ダイエットすれば、3人かかる病気といわれています。
つまりダイエットをきっかけになることが多いのです。
有名なところでは故カレンカーペンターさん、元女優の長谷直美さん、女優の宮沢リエさん、歌手の中森明菜さんが、一時なりました。

個人情報かも知れませんが、有名人ではこんな人も・・・というたとえは興味もありますしとてもわかりやすいと思います。
あるサイトでこんな紹介がありました。
摂食障害になられた有名人>
エルトン・ジョン   →過食症
・カレン・カーペンター →拒食症
エルビス・プレスリー →甘味依存症
アンディ・ウォーホル →甘味依存症
・ダイアナ元妃     →過食症
ともさかりえ     →拒食症
宮沢りえ       →拒食症
キャシー中島     →チョコレート依存症

治療は心身両面から判断

体重が増えると、他人の視線が気になってくる。
メタボリックシンドローム内臓脂肪症候群)という言葉が定着し、肥満への風当たりが
強くなった。
 
もちろん、適正体重の維持は、さまざまな生活習慣病を予防するうえで大切だ。
ただし、あまりに強くこだわり、体重が1グラムでも増えることに恐怖心を覚えるように
なると、決して健全な状態とは言えない。
 
国立精神・神経センター精神保健研究所(東京都小平市)の小牧元・心身医学研究部長は
「食行動に異常が生じる摂食障害の患者数は増加傾向にあります。
90年代後半の5年間だけで4~5倍増えています」と心配する。
医療機関を受診する人は一部なので、実際はもっと多いと推測されるという。

  ■ ■ ■
 
摂食障害には、食事を制限してどんどんやせていく「拒食症」と、短時間に大量に食べた
うえで吐いたり、下剤を使ったりする「過食症」がある。
 
ダイエットの延長線上にあることが多く、若い女性に多い。
しかし、男性や結婚後や出産後の女性にもみられるという。
 
やせる行為は、数字に現れるだけに達成感や満足感を得やすい。
1キロ、また1キロとやせることがうれしく、そのうち目標を超えてもやめずにやせ
続ける。

拒食症から始まり、数年後に過食症へ移っていくケースも少なくない。
背景にある「体重への過度なこだわり」が共通し、症状の出方が異なるだけ、という
意見が一般的だ。
小牧さんは、患者数増の理由として「やせを礼賛
し、肥満を蔑視する現代型社会の価値観がある」と指摘する。
    
   ■ ■ ■
 
しかし、「食行動の異常」と単純に考えて済む話ではなさそうだ。
不安や抑うつ、完璧主義、低い自己評価など心理的ストレスをめぐる様々な要因が
絡んで発症するという。
国立国際医療センター国府台病院(千葉県市川市)の石川俊男・心療内科部長は
「治療は心身の両面から考える必要がある」と話す。
 
まず、低体重と低栄養状態の場合、その対策が必要だ。
状況によっては入院させて改善する。
そのうえで背景にある心理的な問題と向き合う必要がある。
うつを併発している時などは抗うつ薬を使うが、「治療は必然的に長期戦になる。焦り
は禁物です」とアドバイスする。
 
回復につなげるには家族の役割が大きい。
ただ、頑張りすぎると共倒れになりかねない。

「熱くなりすぎずに、でもあきらめずに」と石川さん。
よくなったり、悪くなったりを繰り返しながら、ゆっくりと回復に向かうケースが
多いという。
 
問題は、そもそも本人が摂食障害であると認めず、家族が説得しても医療機関に足を
運ぶのを拒むケースも多いことだ。
しかし、栄養不良の状態では命にかかわるケースもある。
石川さんは、早期発見、早期対応が重要として、「場合によっては家族だけでも医療機関
や相談機関を訪れることも考えてほしい」と助言する。 
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出典 朝日新聞・夕刊 2008.9.1
版権 朝日新聞社

<拒食症関連サイト>
心の病気と有名人VOL2 カーペンターズのカレンと拒食症
http://allabout.co.jp/health/mentalillness/closeup/CU20040210A/
拒食症の芸能人
http://kyoshokusho2.100shomuhai.com/
アメリカで今流行りの
拒食症派サイトについて
http://saito-therapy.org/new_finding/pro-anorexia-site.htm
拒 食 症
http://kokoro.squares.net/eat0.html

読んでいただいて有難うございます。
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