禁煙治療 広がる選択肢 その1(1/2)

タバコを吸う人は、その害は一応知っているつもりです。
日常診療の中で、そんな人に喫煙という”嗜好”に対してくどくどとその害を説明
してもタバコを止めようとはなかなか決心していただけません。

今年になってニコチンを含まない禁煙補助の内服薬も発売されました。
これで禁煙のための補助療法はそろいました。
あとは禁煙の決心だけです。

<関連サイト4>
あなたが今、禁煙したら?
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/MYBLOG/yblog.html?m=lc&sv=%B6%D8%B1%EC&sk=0

ニコチン含まない飲み薬

禁煙治療の選択肢が広がっている。
ニコチンを含まない新タイプの飲み薬が登場したほか、たばこの代わりにニコチンを補う
張り薬も医師の処方せんなしで購入できるようになり、医師にかからなくても、身近な
薬局で禁煙に挑戦できる。
自動販売機への認証カードの導入やたばこ増税論に加え、公共施設の禁煙化など行政の
取り組みも加速しており、愛煙家に禁煙を促す”包囲網”は狭まる一方だ。


「一番吸いたくなる朝の一服も不思議なくらい我慢できた。今度こそたばこをやめられそう」。
7月に禁煙を始めた東京都の会社役員(59)はニコチンを含まない新しい夕イプの禁煙
治療薬の効果に驚きを隠さない。
 
禁煙に挑戦するのは4回目。
過去には、張り薬でニコチンを補充する「ニコチンパッチ」を使い、禁煙に成功したことも
あるが、ストレスを感じた時などに、再び吸い始めてしまった。
 
順天堂大(東京・文京)呼吸器内科の瀬山邦明・先任准教授が勧めたのが、今年5月に国内
で発売された飲む禁煙楽「チャンピックス」(一般名バレニクリン)だ。

吐き気のケースも

喫煙するとニコチンが脳の受容体と結びつき、神経伝達物質ドーパミン」を放出。
満足感を得るが、これが依存症の原因になる。チャンピックスはこの受容体をふさいでしまい、
喫煙しても満足感が得られないほか、微量のドーパミンを放出させる作用もあり、禁煙の離脱
症状を和らげるのが特徴だ。

処方せんが不要の張り薬

張り薬は肌がかぶれて治療を中断するケースがあったほか、使い慣れない人も少なくないが、
飲み薬にその心配はない。
服用を始めた1週間はたばこを吸い続けても良いことから「過去に禁煙に失敗した人や、
禁煙できるか不安をもつ人のハードルを下げることができ、治療を勧めやすい」(瀬山准教授)
という。
会社役員も当初、喫煙を続けたが「義務感で吸っているだけでおいしくない。むさぼるように
吸っていたのがウソのよう」と驚く。

注意が必要なのは副作用。
吐き気を訴えるケースが少なくないほか、海外では「服用でうつや自殺が増えた」との報告も
ある。
瀬山准教授は「吐き気を感じる人でも、食後に服用するなど工夫することで対処できる場合
が多い。
治療を中断するほどひどい副作用が出るケースはこれまでになかった」と指摘。
「禁煙自体がうつの原因になるとの報告もある。

副作用かどうかにかかわらず、禁煙開始後は心理的な変化がないか、注意していると」と話す。

禁煙治療を巡るもう一つの大きな変化がニコチンパッチを薬局で買えるようになったことだ。
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出典 日経新聞・朝刊 2008.9.7
版権 日経新聞

<関連サイト>
ニコレット
http://www.nicorette-j.com/
ニコチネル
http://www.nicotinell.jp/
チャンピックス
http://www.mblqk.com/champix/

<新聞切り抜き帖>
日経新聞・朝刊 2008.9.3「春秋」より
○かつて竹下政権から森政権まで14年間で10人の首相が交代した。
○漂流する日本の政治は、世界にみすぼらしく映る。
○一世を風靡した「暮らしの手帖」の名物編集長・花森安治は、政治家という存在に絶望した
ジャーナリストだった。
政治家よ、で始まる文章に「じぶんだけの損得と名聞にとらわれて あなたといっしょに
生きて暮らしている人たちの 苦しみを平気でふみにじっている」(花森安治の仕事)と
嘆きをつづった。
暮しの手帖の商品テストで「いちばん嫌いなのは、すぐこわれてダメになるものである」と
言っている。1年で消え去る首相は、さぞかしこっぴどく批評されただろう。
<コメント>
歴代アメリカ大統領一覧
http://www.promised-factory.com/100years_after/potus/list.html
(1789年~2008年の約220年間にたったの43人。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/内閣総理大臣の一覧
内閣総理大臣の一覧
(日本は1885年~2008年の123年間に91名。椅子の重さが違います。)



読んでいただいて有難うございます。
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