気管支喘息治療薬 ゾレア

アレルギー性の重症喘息患者に有効な新らしいタイプの薬が今年、登場しました。
従来の薬剤で症状のコントロールがうまくいかなかった人でも、効果が期待できる
ということです。

この新薬はゾレア(商品名)。
2003年、国内で臨床試験(治験)が始まりました。

この薬はバイオ技術を応用した「抗体医薬」と呼ぶ新しいタイプのものです。
外的から体を守る免疫反応によって作られるIgE抗体がマスト細胞にくっつくの
を邪魔する作用があります。
このマスト細胞はマスト細胞がつくことによって、ヒスタミンなどのアレルギー
反応を起こす物質を放出し、気道の炎症や収縮を起こすのです。

このゾレアの薬価は高く、注射2回分で7万円です。
さらに保険適用が認められるのは、既存薬でコントロールできない患者に限られ
ます。

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<参考記事>
重症アレルギー性ぜんそく
日経新聞・夕刊 2009.5.8


<新型インフエンザ関連>
新型インフル、国内初の感染確認…大阪の高校生ら3人
厚生労働省は9日朝、成田空港に8日夕方に米デトロイト発の航空機で到着した
大阪府立高校の男子高校生2人と40歳代の男性教諭の計3人について、国立
感染症研究所での遺伝子検査の結果、いずれも新型インフルエンザ(豚インフル
エンザ)への感染が確認されたと発表した。

国内で新型インフルエンザへの感染者が見つかったのは初めて。
水際の検疫での発見であるため、政府は指針の「行動計画」のレベルを現在の
「第1段階(海外発生期)」から「第2段階(国内発生期)」に引き上げず、
引き続き現在の検疫態勢を継続する。日本政府は近く、世界保健機関(WHO)
に対して国内の感染者として報告する。
9日午前8時半から舛添厚労相が記者会見する予定。

厚労省大阪府教育委員会によると、3人は4月24日からカナダ・オンタリオ
州に短期留学していた府立高校の一行。3人は空港近くの感染症指定病院に隔離
入院した。
また、3人と一緒にカナダから帰国した府立3高校の生徒28人、引率教諭5人
を含め、近隣座席の乗客ら計49人が「濃厚接触者」として空港近くの宿泊施設
で待機しており、今後は最長10日間留め置かれ、経過観察対象の「停留措置」
となる。

世界保健機関(WHO)の警戒度の引き上げを機に政府が新型インフルエンザ
対策本部を設置した4月28日以降、この3人のケースが判明するまでに、計
17人の「疑い患者」があったが、検査の結果、いずれも新型でないことが確認
されていた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090509-OYT1T00218.htm
読売新聞  2009年5月9日06時45分
<コメント>
新型インフルエンザが発生した場合、その都道府県はすべての小中学校は休校
とするといった対策が(たしか)あったように思います。
政府見解は国内発生ではなく水際作戦でくいとめたという見解のようです。
不顕性感染患者もいると考えれば、すでに国内に持ち込まれたと考えるのが
妥当と思われます。