減塩 その2

= 減塩運動は見直しが必要 = 
~血圧上昇を抑制するカリウムマグネシウムの摂取には「みそ汁」が最適~
いつの間にか「塩=高血圧」という図式が定着していますが、最近の研究によると、
一律的な「減塩」が疑問視され始めています。それは食塩感受性の研究から
明らかになってきたものです。

東京大学医学部藤田敏郎教授のお話
古来から、ヒトの食生活に塩が非常に貴重なものとされてきたことは、salary(給与)の語源がsalt(塩)に由来することからも窺われます。
しかし、適正な食塩摂取量については、実は今日でも答が出ていないのが事実です。
 
厚生省では、1日10g以下が望ましいという、一律的な減塩運動を展開していますが、これは次の2点から見直しの必要性が投げかけられつつあります。


1. 食塩感受性の問題
減塩は必ずしも血圧を抑制するわけではありません。塩の摂取量によって血圧が上下する人とそうでない人がいることがわかってきたのです。
これは遺伝的要因によるもので、食塩感受性遺伝子を持っていない(食塩非感受性の)人にとっては食塩制限はあまり意味を持たないのです。


2. 減塩に伴う高血圧抑制栄養素の欠乏
単に食塩摂取量を減らすためにみそ汁などの摂取量を減らすと、カリウムマグネシウムといった高血圧を抑制する栄養素の欠乏を招く恐れがあるのです。
 
みそ汁自体、マグネシウム摂取源として優秀であります。またみそ汁の具に用いる野菜やいも類にはカリウムが多く含まれますし、海草や大豆製品にもマグネシウムが多く含まれていています。
さらに、煮ると煮汁に溶けだしてしまうカリウムマグネシウムを、みそ汁の場合は丸ごと摂取してしまえるので、血圧上昇を抑制する栄養素の摂取には最適といえます。

<引用サイト>
減塩運動は見直しが必要
http://www.ibarakiken.or.jp/miso/tisiki/gaku-2.html


<コメント>
「みそ」を礼賛するサイトからの引用なので些か「手前みそ」な感もあります。

上の「みそ」の記事に関連した内容は以下にもあります。

「みそ汁」がある食事パターンが骨粗鬆症予防に効果
http://www.ibarakiken.or.jp/miso/tisiki/gaku-1.html
動物実験でわかったみそのがん予防効果
http://www.ibarakiken.or.jp/miso/tisiki/gaku-3.html



イメージ 4

出典 朝日新聞・朝刊 2010.1.18
版権 朝日新聞社



減塩ネット
http://gen-en.net/
減塩の効果
http://www.gik.gr.jp/~skj/ht/salt.php3
(札幌厚生病院循環器科のドクターが書かれた循環器専門のサイトです。医師向けの趣もあり少し一般の方には「固い」内容ですが、実に詳しく書かれています。)



<自遊時間>
ヒラメ・カレイ、目の偏りは脳のねじれから
■「左ヒラメに右カレイ」という目の偏りは、脳のねじれから始まることを、鈴木徹・東北大農学研究科教授(魚類発生学)らが突き止めた。

■ねじれる方向を制御する遺伝子も特定した。
人工飼育では目の位置が本来と逆になることも多く、養殖技術を改良する手がかりにもなりそうだ。

■ヒラメとカレイは、誕生時は左右対称の形だが、20~40日後に目がそれぞれ左と右に偏り始め、体色も目のある側だけが黒っぽくなる。

■鈴木教授らは、右目と左脳、左目と右脳をつなぐ視神経のX形の交差部で脳のわずかなゆがみが最初に生じることを発見。
そこから脳全体のねじれが進み、目の位置も片方にずれていくことを確認した。

■さらに、人の心臓が左側に形成される際にも働く内臓の位置決定遺伝子「pitx2」が、ヒラメやカレイでは誕生前だけでなく稚魚の段階でも再び働き、脳のねじれを調節することがわかった。
遺伝子操作でカレイのpitx2の働きを妨げると、目が左に偏ったり左右対称になったりした。

■人工飼育したカレイでは、目の位置が逆のものが20~30%を占めることもある。
鈴木教授は「稚魚の生育環境の違いがpitx2の働きを抑えるのではないか」と話している。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100118-00000767-yom-sci
出典 読売新聞 2010.1.18
版権 読売新聞社
<コメント>
ヒラメとカレイは味が違います。
これをどのように説明するのでしょうか。




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ヒラメとカレイの違い
http://www.benchi.in/?eid=413687







読んでいただいて有難うございます。
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